12月15日、「ダサセーターパーティー2023」が渋谷のイベントスペース、アンダーディアラウンジで開催された。イベントは、アメリカで毎年12月の第3金曜日に定められている「National Ugly Christmas Sweater Day(ダサセーターの日)」に合わせて開催するもので、ドレスコードを“ダサいセーター”とする。「ダサいの基準は各自の感覚にお任せ」するものの、「Tシャツやスーツなど、ドレスコードにそぐわない方は入場できません」という徹底ぶりだ。
来場者は、思い思いのダサセーターをまとってパーティーを楽しんだ。人気だったのは、スパンコールやリボンなどの異素材で装飾した、1980〜90年代のものやアイコニックなキャラクターをデザインしたもの。一方で、編み物が趣味だという人が、渾身の一作を着用してきたケースも目立った。普段からダサセーターを収集している人や、毎年参加している人は、複数枚用意して何度も衣装チェンジをするというツウな楽しみ方をしていた。
イベントでは、DJによるパフォーマンスや、最もダサいセーターを決める“ダサセーターコンテスト”などのコンテンツを用意した。マイクが入らないトラブルを、MCが「ダサいですね〜!」と笑い飛ばす一幕も。ダサさを肯定する世界では、みんな優しい。DJの選曲もテクノやハウス、ヒップホップではなく、クリスマスソングの歌詞を猫が“ニャ”に変えて歌ったようなものや昔懐かしの歌謡曲など、ほっこりするものばかりだった。
“ダサセーターコンテスト”は、会場のほかインスタグラムとXでもエントリーを受け付けた。優勝したのは、通販サイトQoo10で手に入れたという、ウサギをデザインしたニットを着用した参加者。パーティーのために名古屋から来たのだそうで、賞金5万円を受け取り「名古屋に帰る新幹線代ができた」とコメントした。オンライン枠で優勝したのは、肩や脇腹に黒い切り替えを入れることで“細見え”を叶えるセーターを着用した人。賞金3万円が贈られた。