旅行会社のエイチ・アイ・エスは4月4日、大阪の心斎橋オーパに、初の訪日外国人向け専門フロア「大阪ツーリストインフォメーションセンター」をオープンした。オーパの本館8階の1フロア全てを利用しており、国内最大級の約1000�uの店舗となる。得意とする宿泊予約や大阪発着ツアーの窓口の開設に加え、ドラッグストア「キリン堂」や化粧品・サプリメントを取り扱う「光伸真珠」、家電量販店「ラオックス」などテナント8社を誘致し、訪日外国人が感じる「不便」「不安」を解消する。
同インフォメーションセンターのコンセプトは、"全てがココで完結する!"。藤原陽一郎・広報宣伝チームは、「ターゲットは、観光で日本を訪れる個人旅行者。そういった人々が日本でオプショナルツアーを申し込みたいと思っていても、対応できる窓口が極端に少ないことから同センターをオープンした」と語った。加えて、心斎橋は外国人客から人気の高い観光スポットであり、「中国や韓国、タイ、シンガポールとアジアからの訪日が多く、家電や化粧品などへの購買意欲が非常に高いことから、8社のテナントを入れることで、買い物もできる"全てが完結"するフロアを作った」という。
8テナントの内、ビューティ関連が入るのはドラッグストア「キリン堂」と化粧品・サプリメントを扱う「光伸真珠」。「化粧品の需要は非常に高く、まとめ買いも多い。『キリン堂』は、フロア内で一番大きな売り場面積を確保している」とコメントした。
その他、サービスでは、�@主要観光施設の観光案内�Aホテルや旅館などの宿泊先・レストラン予約�B大阪・京都を中心としたオプショナルツアー販売�C米ドル、ユーロ、中国元、韓国ウォン、香港ドル、台湾ドルの6通貨を取り扱う「外貨両替サービス」�D個人スマートフォンが日本でも使用できるよう「プリペイド式SIMカード」の販売�E「インターネット・Wi-Fi・プリンターの無料利用サービス」などを実施する。フロアには、約70�uのラウンジを用意し、心斎橋を発着するツアーの拠点として利用する。今度は、他の旅行社の同ラウンジ利用も視野に入れる。対応言語は英語、中国語、韓国語、タイ語の4カ国。「その他、ドイツ人スタッフやスリランカ人スタッフも在籍している。今後は、需要に応じて言語拡大を検討する」。テレビ電話でコールセンターを通じた通訳も手掛ける。
藤原広報宣伝担当は、「全世界に展開する旅行会社として、海外支店の強みを生かして心斎橋に外国人客を誘致することが可能だ。訪日客の拠点となる大阪は大きなビジネスチャンスがあると考えている。当センターは、『営業店舗』の位置付けであり、単なる観光案内にとどまらず、売り上げも重要視している。今後は、顧客ニーズをくみ取ったキメ細やかな対応にも注力する」と意欲を語った。