百貨店の松屋は、ラグジュアリーECサイト「ミレポルテ」の事業を譲受する。12日、同ECを運営するB4F(東京都、アイメル・カイエール社長)との基本合意書を交わした。譲受は4月下旬までを予定している。
「ミレポルテ」は2010年に前身となるフラッシュセールサイト「ブランズ フォー フレンズ」として事業をスタート。20年に現名称に変更し、ハイブランドのファッションやビューティのプレステージブランド、フード、ライフスタイル雑貨を仕入れ販売するラグジュアリーECに刷新した。立ち上げからリニューアル時点までの会員登録者は430万人超。ビューティでは「イソップ」「クラランス」「フィリップB」などの取り扱いがある。現在もセールサイトとしての機能を一部残すが、松屋は正価販売事業のみを継承する。
松屋の中核である松屋銀座本店はインバウンド回復により業績がV字回復する一方で、デジタル化の遅れが課題。「現在オムニチャネルサービスのローンチへ準備を進めている」(同社)。具体化はこれからだが、「ミレポルテ」とのシナジーによって「デジタル人材を質と量ともに強化して百貨店の DX 化を進め、ユーザビリティとホスピタリティを備えた銀座の百貨店ならではの顧客体験を創造する」としている。