セレクト業界も、アートに急接近する傾向にある。ユナイテッドアローズ(以下、UA)は「エイチ ビューティー&ユース(H BEAUTY&YOUTH以下、エイチ)」内に2023年末「AMATEUR」というギャラリーをオープンし、現代アートを展示販売している。創業時から“カルチャーショップ”を打ち出してきたビームスは22年末にカルチャー・アート領域を強化するプロジェクト「ビームス カルチャート(BEAMS CULTUART以下、カルチャート)」を始動。関連の既存のレーベルの強化をはじめ、アートフェアなどにも参加し事業化を図っている。セレクト業界がアートに期待することは何か、2社に話を聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月22日号からの抜粋で、無料会員登録で最後まで読めます。会員でない方は下の「0円」のボタンを押してください)
ビームスには、「ビームスT(BEAMS T)」や「マンガート ビームス(MANGART BEAMS)」「トーキョー カルチャート by ビームス(TOKYO CULTURART by BEAMS)」など、アートやカルチャー関連の多岐にわたるレーベルがある。それらに横串を通して国内外で事業展開するのが「カルチャート」だ。以前もこれらのレーベルを訴求するグループは社内にあったが、組織化されていなかった。「カルチャート」はそれを情報共有し、グローバルな視点で各レーベルのビジネスを最適化し事業化するのを目的にする。2023年には、ゲストキュレーターに吉田山を迎え、東京のアートフェア「EASTEAST」にブースを出展。ビームスの現地法人がある台湾では、アートユニット「UND」のアートショーを開催するなど、国内外で日本人アーティストの紹介などを行っている。
「ビームスにとって、アートはDNAの一つ。表現のアウトプットの一つだ」とビームス クリエイティブ事業開発3部の佐藤尊彦プロデューサーは語る。ビームスには創業以来、ファッション以外の表現の一つとしてアートが常にあった。アート作品から関連グッズまで幅広く販売するほか、現代アーティストの作品をキャンペーンに使用するなどマーケティングにも採用。佐藤プロデューサーは、「アートはビームスを構成する大切な要素。長年、社内にアートを引っ張ってくるスタッフがいて、各スタッフがやりたいことを形にしてきた」と話す。
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