「ヴェトモン(VETEMENTS)」はこのほど、キッズ向けのコレクションを始動し、パリで行った展示会で披露した。「アルファ インダストリーズ(ALPHA INDUSTRIES)」とコラボレーションしたMA-1をはじめ、ユーティリティポケットを配したジャケットなど、主に「ヴェトモン」の商品をキッズサイズで展開するが、アナーキーシンボルであるサークルAをプリントしたTシャツはハート柄に変更するといった子ども向けの配慮もなされている。また、オリジナルのデザインもあるという。
グラム・ヴァザリア(Guram Gvasalia)=ヴェトモン共同創業者兼最高経営責任者(CEO)兼クリエイティブ・ディレクターは、コロンビア出身のラテン歌手J・バルヴィン(J Balvin)やカナダ出身のシンガーソングライターのアヴリル・ラヴィーン(Avril Lavigne)、アメリカ出身のラッパーのタイガ(Tyga)ら顧客から、「子どもにクールな洋服を着せたいけど、そうした服がない」という相談をよく受けていたそうだ。そして昨年の休暇中、某世界的なサッカー選手が息子とおそろいでフランスのスイムウエアブランド「ヴィルブルカン(VILEBREQUIN)」のスイムパンツを着用している姿を目にし、“ミニ ミー(MINI ME、私のミニ版)”をコンセプトにしたキッズウエアのスタートを決断したという。また、ブランドのラインアップ拡充も狙いとみられ、現在「ヴェトモン」では16XXLのスエットまでそろえていることから、おそらく世界で最もサイズレンジの広いブランドになったと言えるだろう。
なおグラムは、2024年が「ヴェトモン」の設立10周年の節目であることから、大きなプロジェクトが控えていることを示唆。その手始めとして、2月下旬に開催されるパリ・ファッション・ウイークで発表する2024-25年秋冬コレクションは、ウィメンズにフォーカスしたランウエイショーを行うという。