1月27日、アーティスト・コインパーキングデリバリー(COIN PARKING DELIVERY、以下コインパ)とバーチャルヒューマンimmaによるドロップイベントが開催された。渋谷区のどこかで、4回に分けアイテムのギブアウェイを行うイベントで、1月上旬から複数回、双方のインスタグラムにて告知されていた。配布されたのは、immaが手掛けるアパレルブランド「アストラル ボディ(ASTRAL BODY)」とコインパが手掛けるブランド「CPDHOOME」によるスマホリング“白井さんGAL Ring”とスエットパンツだ。
イベント当日、各ドロップ実施時間の15分前にコインパ、immaそれぞれのアカウントからドロップポイントが発表された。これらのポイントには合計4人のimmaとコインパがランダムで登場し、訪れたファン達に先着順で“白井さんGAL Ring”の、immaとのコラボ限定デザインがプレゼントされた。
1stドロップ会場となったのは原宿エリアの3つのポイント。ニューエラ原宿、ラルフローレン表参道、表参道のカルバン・クライン アンダーウェア原宿店それぞれの場所で、18時ちょうどにimmaが登場した。
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2ndドロップではimmaが広告モデルを務める野村證券の渋谷支店にコインパ、渋谷のカフェ・エルールにimmaの姿が。ニューエラ原宿、野村證券渋谷支店の合計2カ所で“白井さんGAL Ring”を獲得したと言う男性2人組は「1つめをもらった後、また遭遇できないかと思い、カフェでストーリーをチェックしていました。次のドロップポイントが近くの場所だったので、すぐに来て2つめも手に入りました!」。惜しくもゲットならず!も、コインパが手掛けるキャラクター“白井さん”のグッズを持参した女性2人組は「RAMPAGEの長谷川慎さんをきっかけに、コインパーキングデリバリーのファンに。ラルフ ローレン表参道、渋谷の野村證券に行ったのですが、アイテムは手に入れることができませんでした」と悔しそうに語った。
3rdドロップポイントはオグラ眼鏡 渋谷本店前、渋谷WWW前にそれぞれにimmaが1人ずつ、オニツカタイガー渋谷裏には2人のimmaが現れた。
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これら8カ所のドロップポイントの頭文字を集めると、今回のコラボスエットにもプリントされたコインパのお馴染みのステートメント“NOW ON REC”となる。
最終ドロップポイントである渋谷パルコには早い時間から人だかりが。時間になりコインパと4人のimmaが登場し、コラボスエットや“白井さんGAL Ring”、オリジナルステッカーをギブアウェイ。このステッカーの裏側にプリントされたQRコードからは、本コラボレーションアイテムを先行購入できるURLへとアクセスできる。
イベント終盤には日頃からimmaとも親交があるラッパー・オズワルド(OZworld)もサプライズ登場し、来場者はますますヒートアップ。
この日配布された限定スエットパンツは10着。ステージからimmaやコインパ、オズワルドが投げたり、じゃんけん大会をしてプレゼントされた。手に入れた2人組に話を聞くと「前回のコインパーキングデリバリーのイベントにも参加し、今日はこのイベントのために予定を空けていました。それぞれのドロップポイントにも行ったのですが、“白井さんGAL Ring”はゲットできず。最後にスエットパンツが手に入ってうれしいです」とコメント。一方で、「どんなイベントをやっているのか全く知らなかったのですが、面白そうな人たちがいるので立ち寄りました」と、偶然人だかりを見つけて立ち寄り、アイテムを獲得できたラッキーな人も。
コインパとimmaを発見するため、多くの人が渋谷区内を駆け巡った1日。大盛況となったイベントのストーリーを2人聞いた。
WWD:イベント開催の経緯とは?
コインパーキングデリバリー(以下、コインパ):今回はバーチャルヒューマンのimmaちゃんとコインパという、現実世界に存在しているのか不明瞭な2人によるリアルイベントだったので、当日来た人とネットのみで閲覧している人の間でどれだけ“ズレ”を作れるのか意識しました。
imma:コインパさんと出会ったのは3年ほど前のことです。私がディーゼル アート ギャラリーで“imma天”という展示をやった後、次のアーティストが彼だったので、その時に初めて会いました。そこから頻繁にコミュニケーションをとるようになり、考え方や今の時代にしかできない新しい楽しみ方などをたくさん話し合ったのですが、びっくりするほど考えていることが似ていて、とても刺激を受けました。長い間、今回のようなことをやろうと話していたんですが、実際にプロジェクトとして動き出したのは半年前くらいです。本当は昨年中に実施予定だったのですが、お互いそれぞれのプロジェクトに追われていたため、区切りよく2024の初動プロジェクトにしようということになりました。
WWD:実際にイベントを終えての感想は?
コインパ:テーマを知らなくてもたくさんの人が楽しんでくれたのが良かったと思います。
imma:私はいつもバーチャル活動が多いので、久しぶりのリアルでの活動となり、多くの人が声をかけてくれてうれしかったです。このイベントを初動として、今年はチャレンジの年にしようと決めました。私自身いろいろなことを準備しているのですが、あまり内面的な部分を発信していなかったことに気づいたので、今後は自分の考えや想い、そして目指す未来ややりたいことをもっと露出していこうと思います。もっとみんなと議論したいし、何かを与えることができる存在になりたいです!
WWD:ラストドロップで配布したスエットパンツのデザインには、どのような意味を込めた?
コインパ:女性が通勤中に感じていることや、彼女達の心を守ることをテーマに制作しました。
imma:裏テーマとして、ある意味が込められています。というのも、やはり何かモノをつくるには意味や意図を込めたいと思っていました。日本の90年代ファッションを探っている時に、スカートの下にスエットパンツを履いている女子高生のファッションを見ました。すごくかわいいなと思った一方で、痴漢や盗撮の悩みや、校則の厳しさから生まれたファッションだというのを知って、とても興味が湧いたんです。ちょうどその頃、会社のスタッフさんも同じ悩みなどを抱えていた時期で、日本特有のこの問題に疑問を感じて、そのものをコンセプトにしたいって思いました。なので、お尻にプリントされた“白井さん”の手は何かから守ろうとしている手で、手のひらがこちら側を向いているんです。
現在、「アストラル ボディ」公式サイトでは、本コラボレーションアイテムを発売中。一部の商品はすでに完売している。