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韓国発「ミュード」代表のレミが語る「約1000本のマスカラを試した私が、世界中の人が満足できるマスカラを作ったわけ」

韓国の人気インフルエンサーであるレミ(Raemi)が手掛けるメイクブランド「ミュード(MUDE)」がロフトや東急ハンズ、アットコスメストア、アインズ&トルペなどで日本展開をスタートし、好調な滑り出しをきった。レミが化粧品マーケティング会社で培ったノウハウから生まれた韓国アイドルのようなまつげをかなえる“インスパイア カーリング マスカラ”が代表アイテムで、若い世代を中心に高い支持を集める。世界各国のマスカラを使用する中で自身がこだわりぬいた“マスカラ愛”やブランドに対する思いをレミが語った。

WWD:自身が代表を務めるミュードメイトで「ミュード」を立ち上げたきっかけは?

レミ・ミュードメイト代表(以下、レミ):化粧品マーケティング会社に勤務していたころ、3年半で世界各国の1000個以上のマスカラを調査しました。インスタグラマーとしても活動していたのでそれをレビューすることも。約24万のインスタのフォロワーは、韓国はもちろんさまざまな国の人がいました。フォロワーの声に耳を傾けると、国ごとにマスカラに対する悩みがあることが分かりました。韓国と日本は、「冬にマスカラがにじみやすい」という声が、東南アジアのように四季がない国では「湿度が高いとカールがキープできない」といった声がありました。世界中の人が満足できるマスカラを作りたいと考え、独立することを決め2020年7月にミュードメイトを設立し「ミュード」を立ち上げました。

WWD:マスカラに着目した背景は?

レミ:私はもともとアイメイクに興味があり、中でもマスカラにはこだわりがありました。韓国のマスカラはスキニーなタイプが多く、日本はロングラッシュタイプが多かったので2つを重ねて使用するのも普通のことでしたね。使う際に選ぶ基準はにじまない、クレンジングで落ちやすい、毎日使っても健康的なまつげをキープできること。自分がほしいと思えるマスカラを開発したかったのです。また、他のメイクアイテムに比べてマスカラは一度気に入ると使い続け顧客化につながるアイテムだとデータ分析で理解していました。これらからマスカラは必須アイテムでした。

自信作のマスカラは100万個超販売

WWD:デビュー時に発売した “インスパイア カーリング マスカラ”は、各オンラインメディア・モールでの売り上げランキング1位を多数獲得した。

レミ:開発には1年半かかり、化学研究員の父親に協力してもらい成分開発にも力を入れました。メイクアイテムでもスキンケアのような効果が期待できる自然由来のフィトケラチンとビオチンを配合し、まつ毛も保護しています。もちろんカールのキープ力も抜群です。この商品は、マスカラのレビューをしていた私が自信を持って開発したことから、多くの人を魅了することができデビューから現在までで100万個以上売れ、ベストセラー商品となっています。

WWD:中心顧客層や年商は?

レミ:韓国は20〜30代ですね。韓国版セフォラと話題の店舗、シコル(CHICOR)などに約20店舗出店していますが、売り上げの70%がECサイトになります。売上高は20年が10億ウォン(約1億1000万円)、21年が30億ウォン(約3億3000万円)、22、23年が66億ウォン(約7億3000万円)。23年はオリーブヤングのオンラインを強化するなど、事業の精度を高めることに注力し、順調に推移しています。海外の売上高が約60%を占め、香港や台湾、中国など8つの国と地域で展開。1月にはベトナムに参入しました。

WWD:日本では昨年、伊藤忠商事と日本市場における独占輸入販売契約を結んだ。

レミ:20年7月にブランドを立ち上げ、翌月にはQ10に出店しました。21年に韓国企業経由で日本のバラエティーショップで販売したのですが、情報把握が難しく22年に休止することに。今回、伊藤忠商事とタッグを組むことで、新商品の展開がスムーズになりますし、日本の声を素早くフィードバックしてもらえる環境になりました。日本の中心顧客層は10〜20代と韓国と比べ少し若い世代に支持されています。30〜40代からはオフラインでも購入したいとの要望があり、バラエティーショップやドラッグストアでも展開しているので、反応に期待しているところです。

WWD:今後の展開は?

レミ:売上高のシェア66%を占めるマスカラは引き続き強化します。主軸の“インスパイア カーリング マスカラ” “インスパイア ロングラッシュ カーリング マスカラ”などの新色や、日本限定色などを発売する予定です。韓国ではクッションファンデーションを扱っていますが、リニューアルする計画もあります。スタート時に発売したリップアイテムはコロナ禍で足踏みをしてしまったので、1月に発売したマットな仕上がりですがパサつきや感想しにくい“ソフトブラーティント”で再攻勢をかけます。

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