日本最大級のファッション展示会「ファッションワールド 東京(FaW TOKYO) 2024春」(RX Japan主催)が4月17〜19日の3日間、東京ビッグサイトで開催される。7つの専門エリアから構成され、アパレル、バッグ、シューズ、アクセサリーのメーカー、生地、素材、副資材のサプライヤーやファッションテック企業などが出展。2万3000人の来場を予定する。業界の最新動向やトレンドが詰まった、同展の見どころを紹介する。
ユニークなクリエイション
注目の海外ブランド多数
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世界25ヵ国800社が出展する「FaW TOKYO」では、ユニークなコンセプトや高いクラフツマンシップを秘めた日本未上陸ブランドを“発掘”できるのも醍醐味だ。「ハンデッド バイ(HANDED BY)」は1996年にオランダで設立した、手編みバッグやバスケットなどを製作するホームアクセサリーブランド。日本以外では世界20か国で展開している。使用する素材は、すべてリサイクルプラスチックや環境にやさしい木材など。機械での大量生産はせず、職人の手作りにこだわる。「ピュアウェイスト(PURE WASTE)」は、衣料品の製造工程で出るコットンの端材、端切れをリサイクルして服にするフィンランド発のアパレルブランド。 綿栽培に必要な大量の水を抑制するだけでなく、端材を色ごとに集めて再利用するため再染色の必要がない。水質汚染の原因となる薬剤も一切使用せず、「廃棄物に対する人々の認識を変えること」を使命に掲げる。
高まる健康・美容・スポーツの熱
カテゴリーを網羅する特設ブース
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ウェルネスファッションブースは、今回から「健康・美容・スポーツウェアEXPO」として取り扱い領域をさらに拡大。ユタックスの「ハグミュー(HUGMWU)」は、快適な着用感を追求して産学連携で生まれたシームレスナイトブラを作る。吸放湿性の高い素材で、かつ360°から支えるハンモック構造でバストを守る。ピップの着圧レッグウエア「スリムウォーク(SLIMWALK)」は、医学的見地から生まれた段階圧力製法で、足首から上へいくに従って着圧が低くなる設計が脚をより軽やかにすっきり見せる。アパレルやキャラクターブランドとのコラボレーションにも積極的だ。
サステナビリティは“当たり前”に
環境配慮型素材、資源循環に注目
サステナビリティが“当たり前”になりつつあるファッション業界において、「サステナブルファッションEXPO」に出展する各社の取り組みは必見だ。ブランド・製品ゾーンで注目は「エシカル&シー(ETHICAL&SEA)」。生産者の思いやストーリーを大切にしながら、オーガニック原料やプラスチックフリー容器のエシカルなコスメを展開しており、アパレルショップへの導入にも積極的。アップサイクル素材ゾーンでは、合繊素材の国内一大産地に本社を構えるジャテックに注目したい。生分解性合繊糸“シクロ(CICLO®)”の取扱高拡大に向け、目下営業を強化中。ポリエステルやナイロンを問わず幅広い提案が可能だ。
業界で活躍するプロ講師陣が
接客やブランディングを指南
ファッション分野の各方面で活躍するプロフェッショナルから学べるのも、FaW TOKYOの魅力だ。特別講演は3日間随時行われているが、ここでピックアップしたいのは、「ビームス 恵比寿」のサービスマスター兼オムニスタイルコンサルタントを務めるHeg.さんが登場するセッション(17日10時半〜)。“令和のカリスマ販売員”を決めるコンテスト「スタッフオブザイヤー」(バニッシュ・スタンダード主催)で2022年にグランプリに輝いた彼女から、デジタルとリアルの掛け合わせによる接客の極意を聞くことができる。同日13時半からは、サザビーリーグ リトルリーグカンパニー プレジデントの三根弘毅さんが登壇。「ロンハーマン」をはじめとした人気ショップ・ブランドを多数仕掛ける同社のブランディングの本質を聞く。ユナイテッドアローズからは入社2年で新ブランド「アティセッション(ATTISESSION)」のブランドディレクターに抜擢された四谷奈々可さんが登壇(18日15時〜)。MZ世代が考える次世代顧客層へのアプローチを語る。
期間:2024年4月17日(水)〜19日(金)
時間:10:00〜18:00(最終日は17:00まで)
会場:東京ビッグサイト 西ホール
住所:東京都江東区有明3-11-1