資生堂は29日、日本事業を統括する資生堂ジャパンで1500人の早期退職者を募集すると発表した。対象は総従業員数1万3300人(2023年12月時点)のうち45歳以上かつ勤続年数20年以上の社員。4月17日〜5月8日の期間で募集し、9月30日が退職日となる。特別加算金などの費用は2024年12月期の業績予想に織り込み済みとしている。なお、資生堂および海外支社での早期退職は予定していない。
同社によると国内の化粧品市場は、ここ数年で生活者意識や購買行動の多様化が加速しており、「より着実な成長をするためには、生活者・お客さま起点の新価値・新市場の創造に、スピードを上げて取り組むことが重要」とした。同時に、大胆な選択と集中で強化すべき領域へ投資を集中することで、持続的な成長と収益性向上を両立させるという。この考え方のもと、資生堂ジャパンで「持続的な成長」「稼げる基盤構築」「人財変革」の3つを柱とする新経営改革プラン「ミライシフトNIPPON2025」を実行していく。今回はそのビジネストランスフォーメーションの一環で、早期退職支援プランとして実施する。
今回の早期退職支援プランは、現行の早期退職制度に特別加算金(退職時年齢に応じた特別加算金を通常の退職金に加算)と希望者に対して再就職支援サービスを追加した。「自己革新を社員に求めていくことから、新たなチャレンジを目指し、当社で培われた経験やスキルを社会や社外でのキャリアで生かしたいと考える社員に対して提供する」としている。