日本化粧品工業連合会(以下、粧工連)は8月1日、業界専門紙との懇談会を開き、短中期の具体的な取り組みを報告した。その中で、カネボウ化粧品の自主回収問題について前田新造・会長は「粧工連は今回の件を真摯に受け止めている。加盟各社に対し、消費者の信頼と安全性の確保に注力すべく、一層の努力をお願いしていく」と語った。粧工連が掲げる具体的な取り組みの一つ、「安全性についての説明責任の強化」について前田会長は「安全性について専門知識のあるスタッフを今年度中に配置する。美白に関する世論が厳しくなる中、医薬部外品を中心に、安全性がより強く求められるようになるだろう」と述べた。
また、今年度中に医薬品の副作用報告に関する薬事法の改正が予定されている問題で、「消費者から副作用報告を受けた場合、15日以内に行政に報告する義務が医薬部外品化粧品にも適用されるが、厚生労働省へは、医師の見解が得られてからの報告へ、変更を要望したい」と岩井恒彦・広報委員長。また、厚生労働省が粧工連に対し、薬用化粧品の白斑症状の有無について、各社の自主点検を要望しようとしていることも明かした。