PROFILE: 田中裕輔ジェイドグループ社長
ジェイドグループ(旧ロコンド)は2月29日、マガシークを約33億円で買収すると発表した。ジェイドの商品取扱高は倍増の600億円になる見込みだが、王者「ゾゾタウン」は約5800億円で、その差は10倍近くある。ファッションEC市場がかつてのような急成長を見込めない中、名門コンサル企業マッキンゼー出身の田中裕輔社長は、どのような青写真を描くのか。(この記事は「WWDJAPAN」WWDJAPAN2024年3月11日号に一部加筆したものです)
老舗マガシーク買収の「真の狙い」
ジェイドは、NTTドコモの持つマガシーク株全部(75%)と、伊藤忠25%の持ち分のうち3%、合計78%を取得、数年越しの「圧倒的2位戦略」を実現した。「圧倒的2位戦略」について田中裕輔社長は、買収発表の当日に出した「株主へのレター」で、名経営者として知られるGEのジャック・ウエルチ元CEOの「業界1位か2位の事業でなければ撤退する」という言葉を引いて説明する。「消費者の視点だと、何かものを買う際に比較検討するとしたら、2つのサイトまで。私も、タクシーを使う際はGO Taxiか、S.Ride。買い物はアマゾンか楽天。だから2個の選択肢の一つになることが重要になる。これはECモールに出店するブランド側にとっても重要であって、在庫をECモールの倉庫に入れるとすれば、やはりこちらも多くて2つになる」。
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