ファッション
特集 2024-25年秋冬トレンド総決算 第7回 / 全7回

2024-25年秋冬記者座談会 「聞いたことはあるけど、見たことない」スタイルの作り方

有料会員限定記事

2024-25年秋冬記者座談会 「聞いたことはあるけど、見たことない」スタイルの作り方

今シーズンも、パリ&ミラノコレクションの取材記者と、国内マーケット担当者が座談会を開催。パリは、引き続くベーシックの再解釈をどうアップデートしたのか?ミラノブランドが憧れていそうな、3つのブランドとは?そしてランウエイトレンドは、日本のマーケットに波及するのか?を語り合った。(この記事は「WWDJAPAN」2024年4月15日号からの抜粋です)

記者プロフィール

向千鶴編集統括兼サステナビリティ・ディレクター(以下、向):2024-25年秋冬シーズンのパリは、引き続きベーシックを再解釈。「耳で聞いたら、知っている。でも目で見たら、新しい」という提案は、まだパリの主流です。「アンダーカバー(UNDERCOVER)」を筆頭に、異素材をドッキングする手法が目立ちました。最近セミナーなどで「『シャツ』や『ジャケット』など、言葉はみんな知っているけれど、異素材のドッキングや新しいシルエットなどで工夫して、『持っていますか?』と聞かれたら、多くの人が『持っていません』と答えるアイテム」の必要性を訴えると、深く頷いてくれる方が多い。「アンダーカバー」が面白かったのは、縫製じゃなくて圧着、貼り付けて1枚の生地にしています。だからすごく薄くて、軽い。「異素材の組み合わせ」も聞き慣れすぎた言葉だけれど、トレンドを分析するときは「組み合わせ方」も考えるといいんじゃないか?って思います。製法まで踏み込むと、トレンドが広がりそうです。

藪野淳欧州通信員(以下、藪野):その流れで言うと、表紙にも掲載した「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」の「ウエアラブルは、退屈である必要はない」という言葉が心に響くシーズンでしたね。みんな見慣れたものだからこそ、普通に作っちゃったら退屈。でも、例えばスエットシャツならサイドにファスナーがあって開ければ首に巻き付けられるような「デザインとしては見たことがないもの」、だから「親近感があるのに、退屈じゃなくて新鮮」な洋服は、今季のパリを象徴していると思います。

この続きを読むには…
残り4959⽂字, 画像27枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。