PROFILE: 早川千秋/原宿神宮前商店会会長
原宿神宮前商店会は裏原宿エリア(神宮前4丁目付近)の店舗(約100社)で構成されている。コロナの影響でまだ空き店舗が目立った22年11月に初開催したのが「ウラハラフェス」だ。会長の早川千秋さんは「街に活気を取り戻したい。商店会らしく地元の皆が参加できる手作りのお祭りにしたい」と考えた。キャットストリート(千駄ヶ谷寄り)に40mのレッドカーペットを敷き、Z世代のモデルや学生、地元の子どもたちが出演するファッションイベントを企画した。(この記事は「WWDJAPAN」2024年4月22日号からの抜粋です)
遊歩道のレッドカーペットを
みんなの表現の場に
早川千秋/原宿神宮前商店会会長
商店会のお祭りといっても、そこは原宿。商店会のブレーン組織であるウラハラプロジェクトには、ファッション関係者だけでなく、早川さんの顔の広さもあって第一線で活躍するクリエイターたちが名を連ねる。「多くのメンバーが個人事業主なので、とにかく意思決定が早い。各自のネットワークを通じてスポンサー集めなど物事がとんとん拍子で決まった」。ふだんから渋谷区や警察とも関係を築いてきた。当日は長谷部健・渋谷区長、警察のマスコットのピーポ君と原宿警察署長もレッドカーペットを歩いた。
ウラハラフェスは回を重ねるごとに注目を集め、協業の申し込みが絶えない。エリアに事務所を置く芸能事務所アソビシステムのアイドルたちも常連だ。直近の3月の開催では、一般社団法人KAiGO PRiDEと協業した介護職と高齢者によるファッションショーが感動を呼んだ。「ウラハラフェスが器になって、農業や介護など思いがけない話が舞い込むことが増えた。ファッションに限らず、何かを発信したい人にとって原宿は最高の舞台になる」。そう話す早川さんは、商店会の会長というより街のプロデューサーのような顔になる。
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