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MEGUMIの新著は幸福度が上がる「心に効く美容」 自身の弱みや別れをつづった思いを聞く

PROFILE: MEGUMI

MEGUMI
PROFILE: :1981年9月25日生まれ、岡山県倉敷市出身。2001年に芸能界デビューを果たし、バラエティー番組や雑誌などを中心に活動。その後、映画やドラマ、舞台などに出演し、20年には映画「台風家族」「ひとよ」の2作品で第62回ブルーリボン賞助演女優賞を受賞。今年4月には、開校したばかりのバンタン渋谷美容学院大学部の名誉学院長に就任。現在は取締役として個人事務所や金沢に店を構えるカフェ「たもん」の経営も行う

俳優、タレント、カフェの経営者など多岐にわたり活動するMEGUMIが5月12日、美容本「心に効く美容」(講談社)を発売した。MEGUMIの美容本といえば、彼女が試した1000以上の美容法から、本当に効果を実感したものを厳選して紹介した「キレイはこれでつくれます」(ダイヤモンド社)が昨年最も売れた美容本(単行本実用書、トーハン調べ/単行本実用、日販調べ)としてベストセラーになった。また発売1年を迎えた4月には、発行部数が50万部を突破し大きな話題になったばかり。その第2弾ともいえる本作は、内側の美容を磨く心にフォーカス。彼女の本音やプライベートでの心情などを語る部分や一般的な女性の悩みに共鳴する部分から通じた美容法などがつづられている。新書について聞いた。

WWD:前作の著書「キレイはこれでつくれます」の売れ行きは業界でも驚異的な数値を記録しているが、自身への反響はどうだったか?

MEGUMI:本について、街中でもたくさんの方に声をかけていただきました。もともと美容好きの方に読んでいただいたこともすごくうれしかったんですが、美容についてあまり関心がなかった方にも、「シートマスクだったら自分でもできるかもしれない」「やってみたらすごく肌が変わった」と本を通して体験してくださって、笑顔で話しかけてくださることに、なんとも言えない感動がありましたね。彼女たちが1ミリでも幸せになっていると実感できたことは、私としても出版した目的がかなったなと思いました。

WWD:前作の出版を経て、今作「心に効く美容」を企画した思いとは?

MEGUMI:前作が“美容の導入”という内容であれば、今作はさらに深い部分を分かりやすく伝えられたらと、“心の美容”に焦点を当てました。その理由の一つに、美容に関する発信をするようになって、仕事や生活のことで悩んでいる方がたくさんいるんだなということを知りました。美容誌でもそうした企画が多いし、私のインスタグラムにも長文でメッセージをいただくことが増えて。そうした悩みに私も共感することも多くて、分かってはいたけれど、より向き合うきっかけにもなったんですよね。

私は悩んだときに運動をするとすごく救われるなんていう経験がよくあります。悩んでいる時こそ身体を温めるというメンタルにつながる美容法は、自分で自分に与えているいわば処方箋のようなもの。実際に、そうした心にアプローチする方法で私自身も助けられていることはすごく多いんです。自分の心や感情は瞬時に変えることは難しいけれども、その手綱を引くことはできるよっていうきっかけを今作では皆さんにお伝えしたいなって思いました。

WWD:具体的に一般の方からの悩みで共感することとは?

MEGUMI:女性って世の中から見えるフェーズがどんどん変わっていきますよね。キャピキャピ期を経て、キャリアウーマンや母親になって、おばさんになってみたいな。ただ、私自身も自分の見え方になかなかついていけないなってすごく感じるし、さまざまなフェーズにいる女性たちの悩みを聞いて、自分の人生を振り返っても、女性って大変だよなって共感する部分が多くあるんですよね。そうした女性の人生へのメッセージとしても、“心に効く美容”というテーマにしたんです。

「暗い海から抜け出したい」「藁にもすがる思い」を美容で緩和

WWD:本書冒頭で、MEGUMIさんの「メンタルが強そうと思われがちだが、実はそうではない」という本音に驚く読者も多いと思うが、その思いをつづった真意とは?

MEGUMI:芸能界というなかなかタフな場所にいて、自分の感情に押しつぶされそうになったり、圧倒されそうになったり、ものすごく理不尽な思いをしたり、さまざまな感情を経験しています。きっと皆さんが働く世界でもいろいろなことがあると思います。私自身はもともとそんなに強くないし、人一倍デリケートで面倒くさい部分が自分の中にはあると思っています。弱いからこそ、いち早くこの暗い海から抜け出したいと強く思うことが結構多くて。ただ、そのたびにうずくまるのではなく、専門的な方の話を聞いたり、マッサージに行ったり、運動をしたりということを藁にもすがる思いでいろいろとやっているんですよね。そうすることで、100%のつらさが60%くらいになったなとか、あの経験はすごく良かったなって思えることがすごくあるんです。そうした経験を通した心の美容法も本音で紹介しています。

WWD:また「私が一番苦手な感情」と題したインタビューページで、人生で経験する“別れ”や成長を遂げる一人息子への思いなどを赤裸々に綴っている。そうした自身の経験を共有することで、女性を応援したいといった思いもあるのか?

MEGUMI:私が取り組む仕事については、全ての女性にフォーカスしていると決めています。それはドラマでも映画でも全ての活動においてそうですが、今回の本については特にそうだと言えます。

WWD:本作では美容グッズ以外に、腹巻きや枕、おやつに加え、心に効くレシピなども紹介している。普段どのように美容に関してリサーチしているのか?

MEGUMI:「これいいよ」「このお店いいよ」って聞くとすぐにネットで買ったり、その場に行ったりするんですけど、それがまったく面倒って思わないんですよね。美容への興味が枯れないというか、本当に好きなんだと思います。前作で紹介したグッズも継続して愛用しているものもありますが、肌って年齢や季節ごとにも変わっていくものなので、同じものを使っていると何か止まっていく気がしていて。だからいろいろ試して、さまざまな化粧品や健康法をアップデートしていくことがいいんじゃないかなって思いますね。この本が出るころには、また新しいものを探していたり出合っていたりしているんでしょうね。きっとそういうものなんですよね。

WWD:MEGUMIさんにとって、常に自分の心そして肌と向き合うことは大事なことであり、きれいを保つことで自信にもつながると感じている?

MEGUMI:そうですね。肌がきれいになることで、幸福度を感じますよね。でも大人になればなるほど、誰も自分の面倒をみてくれない。そのことに腹をくくって、自分の幸せに向き合えるように、ちょっとしたことでこんなにメンタルがよくなるんだというヒントを伝えていきたい。調子が悪いと余裕もなくなっちゃって、人に優しくできないと思うんですよね。自分自身を整えることで人間関係も変わって、人生も変わる。最初はちっちゃいことかもしれないけれど、日々の積み重ねで大きなことに変わっていくと思っているので、その感覚を皆さんの中にも取り入れてもらえたらなって思っています。

「年齢を理由に夢を追いかけることをやめたくない」

WWD:最後の章「人生にテーマとヒーローを持つ」では、俳優として、個人として、母としてなどに分けた、夢を叶えるための事業計画書をつくっているとある。将来、どのような女性像を思い描いているか

MEGUMI:まずは人に優しくできる人になれるように。それが難しくもありますが、生涯かけて掲げていたいことの1つだと思っています。あとは、年齢を理由に夢を追いかけることをやめたくないなって。いくつになっても自分のやりたいことがある。だから、その夢を叶えるためにひたすら努力して達成して、そして次の夢に向かっていく。これを繰り返しています。ただこれはあくまで私のやり方。30~40代は、どういうことをしている自分がベストなのかということを探る時期だと思っているので、今の私は夢や目標に向かって走ることが一番幸せだと感じています。だけどやりたいことが多すぎて、休みでも打ち合わせ入れちゃったりして、予定を詰め込みすぎちゃうんですけどね。やりたいことをやるって腹をくくった以上、そこはしょうがないかなって、ただひたすらにやり続けるみたいな(笑)。死ぬまで続けたいって思っていますね。

WWD:最近達成した夢は?

MEGUMI:海外への挑戦です。日本と行き来するような仕事を年に1つずつ増やしていきたいなと思って、最近その機会が増えるようになりました。英語の勉強にも取り組んでいますが、日々忙しい時間との勝負。でも少しずつでも続けて行動していくことを大事にしています。私にとっては、それが一番心地いいので。皆さんにも心地のいいスタイルを見つけてほしいですね。

WWD:最後に、MEGUMIさんが思う美しい人とは?

MEGUMI:外側の美しさをケアするだけでなく、内側の心を整えているきれいな人。残念ながら35歳くらいを過ぎると、内側で怖そうな顔をしていたり、具合が悪そうだったりすると、表に透け出てしまうんですよね。そのためにも心も整えていく必要があると思っています。

前作は外側の美容について、今作は内側を整えることが美しさにつながるという美容法をお伝えしています。美しさを少しずつ自覚していくと、自然と行動力が上がったり、感謝の気持ちが誰かに向いたり、原動力や向上心がむくむくと湧いてくる。内側から引き出した美しさや自信が人生をいい方向に導いてくれるはずです。つらさや重だるさを感じるようなくすんだ瞬間に、「心に効く美容」をパラパラとめくって実践してもらえるとうれしいです。

PHOTO:MICHIKA MOCHIZUKI
STYLING:KUMI SAITO
HAIR &MAKE-UP:KIKKU
アクセサリー/「ブランイリス(BLANCIRIS)」
シューズ/「ジア ボルギーニ(GIA BORGHINI)」

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