デサントの2024年3月期連結業績は、売上高が前期比5.3%増の1269億円、経常利益が同34.8%増の157億円、純利益が同13.9%増の120億円だった。経常利益、純利益は2期連続で過去最高を更新した。日本事業における収益性の改善、韓国と中国事業における売り上げの伸長が業績好調の主要因だ。
日本事業の売上高は同2.1%減の516億円となったが、値引きの抑制によりセグメント利益は同8.1%増の49億円になった。特に「デサント(DESCENTE)」の高額品のアウターが利益に貢献した。小関秀一社長は「売り上げは重視せず、収益性を優先する方針が奏功した」と話す。
韓国事業の売上高は同1.1%増の585億円。若い世代を中心に認知を獲得した「アンブロ(UMBRO)」やコロナ禍からの回復と旅行客の増加による水着需要増が追い風となった「アリーナ(ARENA)」の増収が貢献した。中国事業の売上高は同91.8%増の146億円。中国事業は複数の持分法適用会社で運営しているため、売上高がそのまま連結業績には反映されないが、現地売上高は1.5倍の1083億円に達している。
今期(25年3月期)は売上高で前期比2.4%増の1300億円、営業利益で同3.0%増の90億円、純利益で同4.0%増の125億円を見込む。