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連載 エディターズレター:MARKET VIEW 第31回

革・レザーのJIS規定から考える

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革・レザーのJIS規定から考える
JIS(日本産業規格)は、「革」「レザー」の表記を動物由来の素材に限定すると定めました。

つまり牛、羊、馬、豚、鹿、ワニ、トカゲなど動物の皮から作った素材以外は、革やレザーとは呼べなくなったわけです。近年、増えているビーガンレザー、そのカテゴリーに属する植物由来のマッシュルームレザー、アップルレザー、サボテンレザーといった表記はJISの規定ではNGです。現在もネット上には「ビーガンレザーのバッグ」「環境にやさしいマッシュルームレザーの財布」「植物由来のレザーブランド『○○○』」といった言葉が飛び交っていますが、徐々に下火になっていくことでしょう。JISの規定に沿えば、「マッシュルームレザー」は「マッシュルーム由来の人工皮革(あるいは合成皮革)」になります。

植物由来の素材はサステナブルの観点からも歓迎されるものですが、現状では十分な理解がないまま「レザー」と言う言葉が一人歩きしてしまい、本革と混同する消費者が少なくない。JISが規定に動いた背景には、そんな問題意識があります。

革・レザー以外にもファッション業界にはあいまいな表現や分かりにくい名称がけっこうあります。

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