ビューティ

「シャネル」のビューティを手掛ける3人組「コメット コレクティヴ」が語る「ツイードのようにマルチユース」なコスメ作り

有料会員限定記事

PROFILE: 左から、セシル・パラヴィナ、アミィ・ドラマ、ヴァレンティナ・リー/メイクアップアーティスト

左から、セシル・パラヴィナ、アミィ・ドラマ、ヴァレンティナ・リー/メイクアップアーティスト
PROFILE: (左)ベルギー生まれ。アントワープ王立芸術学院でデザインを学び、パリへ移住。ファッションデザイナーや香水クリエイターであるセルジュ・ルタンスをメンターに持つ。2019年にクリエイティブエージェントのブライアント・アーティスツと契約し、レア・コロンボやヴァレンティン・ハーフレイらの写真家たちと協業。20年、英国ファッション協会から世界で最も革新的で着想豊かな50人として「ニューウェーブ:クリエイティブ」に選ばれた。アミィ・ドラマを「博愛の人」、ヴァレンティナ・リーを「自由な人」と表す (中)スペインとガンビアにルーツを持つ。スペインからロンドンに渡り、キャリアをスタート。2018年と19年、英国ファッション協会から世界で最も革新的で着想豊かな若き才能をたたえる「ニューウェーブ:クリエイティブ」に選ばれた。近年、才能育成のコミュニティー「メンタリング マターズ」に参加し、自身のプログラムを開始。クリエイティブ分野における黒人やアジア人、少数民族を支援し、平等で多様な機会の実現を目指している。セシル・パラヴィナを「クラシックモダン」、ヴァレンティナ・リーを「アバンギャルド」と表す (右)中国大陸の南に位置する広西チワン族自治区出身。北京とパリでメイクアップを学び、中国語と広東語、フランス語を操る。これまでの仕事は、米「ヴォーグ」や中「ヴォーグ」「ハーパーズ バザー」「エル」「マダムフィガロ」などの雑誌に掲載された。2022年4月、英国に拠点を置くファッションメディア「ビジネス オブ ファッション」で、中国大陸のメイクアップ業界における新世代アーティスト15人に選ばれた。好きなアバターは“青いクラゲ”。セシル・パラヴィナを「ユニーク」、アミィ・ドラマを「フェミニン」と表す PHOTO COURTESY OF CHANEL ©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC

「コメット コレクティヴ(COMETES COLLECTIVE)」は、シャネル メークアップ クリエイティブ ストゥディオと共に「シャネル(CHANEL)」のビューティを創造する新世代のアーティストコミュニティー。初期メンバーに選ばれたのは、スペイン出身のアミィ・ドラマ(Ammy Drammeh)とベルギー出身のセシル・パラヴィナ(Cecile Paravina)、中国出身のヴァレンティナ・リー(Valentina Lee)の3人だ。2022年10月に始動し、リーが考案した春コレクションを24年3月に限定発売して本格デビューした。「シャネル」のニューヨークオフィスを訪問した「コメット コレクティヴ」の3人に、それぞれの経験やインスピレーション源、商品開発で重視することを聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2024年6月17日号からの抜粋です)

リーは、「私たちはそれぞれ出身地が異なり、異なるバックグラウンドを持つ。どの色が一番似合うか、どうすれば肌を完璧に見せられるか、常に率直な意見を出し合っている。ダイナミックな三角形のように、良いバランスを保っているわ」と話す。パラヴィナは、「バックグラウンドはもちろんのこと、インスピレーション源や影響を受けているものも全く違うのよ。ヴァレンティナはアニメ、アミィはR&Bミュージック、私は古い本。シャネル メークアップ クリエイティブ ストゥディオは、私たちがお互いの領域に踏み込むことなく協力し合えるような方法を見つけてくれた」と付け足す。リーは重めのボブカットとツイードジャケットを合わせ、パラヴィナはヘルシーなメイクアップ、ドラマはメタリックグレージュのアイシャドーをまとっており、3人の個性が際立つ。

「私たちは家族のようなもの。1人で仕事をしていると、孤独を感じることがある。撮影現場でフォトグラファーに、どのようなメイクが正しいと思うかなんて相談できないもの」とリー。ドラマは、「そもそもメイクアップアーティストとフォトグラファーとでは、美に対する理解が全く異なるでしょ?だから、私たちが“何をするか”だけでなく、それをするときに私たちが“どう感じるか”を理解してくれる人たちがいることは素晴らしいわ」と語る。

「コメット コレクティヴ」始動後初のコレクション

この続きを読むには…
残り1496⽂字, 画像3枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

トラッド&ベーシックをとことん遊ぶ 2024-25年秋冬ウィメンズリアルトレンド特集【WWDBEAUTY付録:2024年上半期ベストコスメ】

百貨店やファッションビル系ブランド、セレクトショップの2024-25年秋冬ウィメンズリアルトレンドの打ち出しが概ね出そろいました。ここ2〜3年の間でランウエイで広がった“定番の再解釈”の価値観は、リアルトレンド市場にも確実に浸透。トラッド&ベーシック回帰の傾向が一層強まり、また暖冬で「ウールコートが売れない!」という声も聞かれる中で、この秋冬の戦い方の羅針盤となる特集を作りました。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。