アクティビスト(モノ言う株主)として知られるストラテジックキャピタルは、4日付の日本経済新聞朝刊に意見広告を出稿し、ダイドーリミテッドに対する株主提案の要旨をアピールした。
ストラテジックは、「ニューヨーカー」「ブルックスブラザーズ」などを国内展開するダイドーの筆頭株主。長期にわたって業績低迷するダイドーに対し、4月17日に経営陣の刷新を含めた大規模な改革を求めた。ダイドーは対抗策として5月24日に外部のコンサル会社から会長、社長を招聘する人事を発表したが、ストラテジックはこれに反対を表明していた。
ストラテジックは4日付の日本経済新聞朝刊にセンター見開きで「株主価値向上に向けて」という見出しで意見広告を出した。ダイドーリミテッド、東亜道路工業、極東開発工業、京阪神ビルディング、淀川製鋼所、大阪製鐵、日産車体の7社への株主提案の要旨を載せているが、紙面の半分弱をダイドーに充てている。ダイドーが抱える問題点やダイドーの人事案に反対する理由、ストラテジックが提案する取締役候補などを紹介している。ストラテジックが提案する取締役候補には、元ブルックスブラザーズジャパン最高財務責任者(CFO)の中山俊彦氏、元オンワード樫山社長の大澤道雄氏らが名を連ねる。
ダイドーの6月27日の株主総会を前に、ストラテジックは対決姿勢を鮮明にした上で、他の株主に賛同を訴えた格好だ。