ファッション

「ポーター」の“タンカー”が生まれ変わった理由 「50年、100年後も作り続けるために」

ポーター(PORTER)」はこのほど、ブランドを代表するトラベルシリーズ“タンカー(TANKER)”を刷新した。ヘルメットバッグ(7万2600円)やダッフルバッグ(9万9000円)など全40型を販売中だ。価格帯は2万5300〜13万2000円。

旧作と大きく異なるのは素材使いで、東レが製造する「エコディアN510」を採用する。これは従来の石油由来ではなく、トウモロコシとヒマを原料とする100%植物由来のナイロン糸になる。同社と吉田が協業した結果、世界で初めて量産化に成功した。

「ポーター」を展開する吉田カバンの広報担当者は、今回のアップデートについて「1983年誕生の“タンカー”は昨年で40周年を迎えた。従来、ナイロンは石油を原料とているが、石油は資源が有限。50年、100年後も同アイテムをブランドのレガシーとして作り続けていく上で、使用素材を切り替える決意をした」とコメントしている。

これまでの“タンカー”は実店舗でポーターストアを含む500弱の店舗(コーナー含む)で購入可能だったのに対し、新作は34店舗のみの取り扱いになっており、卸先は群馬県のエスティーカンパニー(ST COMPANY)、富山県のカーネーション(CARNATION)、熊本県のアートワーク(ARTWORK)の3セレクトショップに限定している。「素材を変更した分、価格を上乗せせざるを得なかった実情がある。『ポーター』の思いも含めて、開発背景についてしっかりとお客様に伝えてくれるお店を卸先に選ばせていただいた」(同社広報)。

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