JR新宿駅南口に2館を構えるルミネ新宿は、平日の通勤客復活、インバウンド需要などプラス要因がありつつも、ポップアップスペースの新設やイベントの開催でさらに話題性や集客力の向上を図る。23年下半期の商況を、草薙恵美子ルミネ常務取締役新宿店長に聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2024年2月26日号会員限定特別付録「ビジネスリポート 2023年下半期」からの抜粋です)
WWD:2023年下半期の商況は?
草薙:売上高の前年同期比は9.5%増。猛暑と暖冬で苦しい戦いだったが、さまざまな取り組みをすることでなんとか挽回できた。雑貨や化粧品、食料品、飲食は2ケタ増だったが、衣料品は5.7%増にとどまった。ルミネ1が好調で衣料品は10.7%増。「トゥモローランド(TOMORROWLAND)」や「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」などメンズ・ウィメンズ複合の大型店が21.7%増とけん引した。7、8月は猛暑が続く中のバーゲンは前年以上に売れたし、加えてプロパー併売を強化した。シーズン立ち上がりの“IT’S NEW” WEEKキャンペーンも定着してきており、気温が下がらない中、シアー素材やレース、リネンのものや、カーゴパンツやデニムなどのシーズンレスアイテムが売れ筋に挙がっていた。 9月の秋冬商戦は厳しかった。コートを早めに見せるも、実売のタイミングは遅れた。ただ、アウターでも「バブアー(BARBOUR)」「ハイク(HYKE)」「ザ・リラクス(THE RERACS)」の別注など希少性のあるものは非常に好調だった。「ダントン(DANTON)」「フェニックス(PHOENIX)」「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」など、ネームバリューのあるブランドも訪日客需要を含めてよく売れた。11月に入ってVIP用のプレセールやブラックフライデーセールなど、さまざまな対策により売り上げを作ることができた。
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