MDの仕事とは？　エキスパートに聞く役割と魅力、難しさ

「どのタイミングで、どんなものを、いくらで、どれだけ売るのか」を設計し、利益の確保に向けてさまざまな部署と連携しながら、ブランド運営に携わるのがMD（マーチャンダイザー）だ。ディレクターやデザイナー（企画）、バイヤー、販売員と比べて露出が少ない職種だが、売り上げや在庫消化の向上のために戦略を立て、状況に合わせてその都度調整し、結果を分析しながら次の計画に反映する、重要な役割を担う。（この記事は「WWDJAPAN」2024年6月10日号からの抜粋です）

今回はそんなMDの仕事に光を当てる。以下に表したように、業務内容は多岐にわたり、常に「今」起きていることに対応しながら、先のシーズンの計画と準備を行う。一体どう業務を遂行しているのか。

一口に「MD」といっても、業態や、そのブランドの背景によって、役割やカバーする範囲、重きを置く部分が変わってくる職種で、関わり方も複雑だ。だからこそ実像がつかみにくい。

まずは、国内SPA黎明期にワールドでMDとして活躍し、MDのエキスパートとして信頼を集める金田有弘モードインターナショナル代表に、MDの仕事とその重要性について聞いた。

そして、今回は「ジャーナル スタンダード（JOURNAL STANDARD）」「ジーユー（GU）」「エミ（EMMI）」で活躍する3人のMDの仕事を取材した。それぞれどんなことを考えながら、どう仕事をしているのか。