シンガーソングライターのテイラー・スウィフト(Taylor Swift)は、「エラズ・ツアー(The Eras)」のヨーロッパ公演を5月に開始した。ツアー衣装のうち20種類を手掛けたのは「ロベルト カヴァリ(REBERTO CAVALI)」のファウスト・プリージ(Fausto Puglisi)=クリエイティブ・ディレクター。これは一回限りでなく、断続的に続くプロジェクトだという。
今回のツアーでプリージは、スウィフトのスタイリストであるジョセフ・カッセル・ファルコナー(Joseph Cassell Falconer)と共に、ステージ上はもちろん、ステージ外のルックも手掛ける。トレンドのクワイエット・ラグジュアリーは取り入れず、ビーズやスパンコール、色彩を駆使してスウィフトのスケールの大きさを表現。ヘビをモチーフにした手刺しゅうのワンレッグカチューシャやゴールドのフリンジ付きドレス、緑と赤のスワロフスキー・クリスタルをあしらったブラレットとおそろいのスカートなど、一連の衣装を作り上げた。
プリージはインタビューで、「スウィフトの観客を盛り上げる姿はまさにクイーン。マドンナから始まり、これまでにもいろんなアーティストと交流がありましたが、関わってきた人たちを尊敬しています。彼女らは正真正銘のアーティスト。常にミュージシャンへの情熱を持って創作してきた。服作りは私のDNAとつながっているから」とコメントしている。プリージはインタビューで、「スウィフトの観客を盛り上げる姿はまさにクイーン。マドンナから始まり、これまでにもいろんなアーティストと交流がありましたが、関わってきた人たちを尊敬しています。彼女らは正真正銘のアーティスト。常にミュージシャンへの情熱を持って創作してきた。服作りは私のDNAとつながっているから」とコメントしている。
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カラーパレットにはスウィフトがこだわりを反映させ、彼女らしさを加えた。「マイアミ・ビーチをすぐに思い出させてくれるので、気に入っている」とプリージ。エディンバラでのライブでは、イエローとオレンジ、ピンクのグラデーションカラーのブラレットとプリーツスカート、おそろいのアンクルブーツを着用。このルックはターコイズとパープル、パープルとグリーンの2バージョンも制作された。
プリージは「エラズ・ツアー」の「1989」セグメントで着ていた刺しゅう入りのアイテムがお気に入りで、「実際よりもずっと若く感じさせてくれる」と語る。「ツアーの衣装デザインの話をしていたとき、スウィフトはアメリカらしく、フレッシュでクールなAラインのスカートをよく着ていると知った。でも、何かそれとは違うものを作りたかった。本物のファッション性を加えたかった」。
2人の付き合いは長い。2014年、スウィフトはプリージの名を冠したブランド「ファウスト プリージ」を着用。17年にリリースした楽曲、「Look What You Made Me Do(ルック ワッツ ユー メイド ミー ドゥー)」のミュージックビデオでは別のルックも披露した。同ブランドは現在活動を休止している。
プリージのアティチュードは一貫している。スウィフトに対しても、どのクライアントに対しても同じようなアプローチをとる。「ロベルト カヴァリ」では、コレクションに色やプリント、刺しゅうを取り入れることに躊躇しない。創り出すもの全て、ポップカルチャーに対する彼の愛へと回帰する。「世の中に必要なのはもう洋服ではなく、“フィーリング・グッド・ファッション”だ」と主張した。