オンワード樫山は、冬のクリアランスセールの開始日を例年通り1月2日に決めた。馬場昭典・社長は「夏と冬では事情が違う。1月2日の初売りとセールはいわば国民的行事として浸透しており、その期待に応える必要がある。また(セールを後ろ倒しにすれば)2月中旬に春物のプロパーにうまく切り替えられないリスクが大きい」と説明する。百貨店の冬のセールは初売りと同じ1月2日に開始するのが慣例だったが、夏のセールを後ろ倒しにした三越伊勢丹が冬のセールも1月18日に後ろ倒しすることを決定。しかし夏のセールの後ろ倒しで三越伊勢丹に同調した高島屋、そごう・西武、東急百貨店(高島屋とそごう・西武は夏セール開始を2段階に分けた)が、冬のセールでは例年通り1月2日開始を表明しており、百貨店アパレル最大手であるオンワード樫山の対応が注目されていた。馬場社長は「取引先には最大限の対応をする」「一物二価にはしない」とし、1月2日以降に販売する冬物プロパー品を拡充するなどの措置を講じる。