百貨店の2月度販売は、首都圏を中心に週末2度の大雪に見舞われたものの、後半の追い上げによって総じて好調だった。首都圏の主要店舗では、三越伊勢丹の伊勢丹新宿店が対前年同月比111.1%、日本橋三越が99.6%、銀座三越が110.7%だった。伊勢丹新宿店は大雪の影響を受けた計4日間(2月8〜9日、14〜15日)は入店客数が7掛けになったものの、後半に春物の婦人衣料や婦人雑貨が伸びたことで、7ヵ月連続の2ケタ増だった。銀座三越は春節によるアジア人観光客の増加で免税売上高が過去最高を記録した。そごう・西武は西武池袋本店107.0%、そごう横浜店104.4%で、宝飾・時計の2ケタ増に加え、春物衣料もコートを中心によく売れた。高島屋は日本橋店が106.0%、横浜店が102.6%、新宿店が103.8%と実績を上回った。大丸松坂屋百貨店も大丸東京店が105.0%、松坂屋上野店が103.2%と健闘した。
全国ベースでも三越伊勢丹(9店舗)104.0%、そごう・西武(24店舗)101.6%、高島屋(14店舗)103.8%、大丸松坂屋百貨店(15店舗)107.3%、阪急阪神百貨店103.5%と好調だった。引き続き宝飾・時計、ラグジュアリーブランドの富裕層の購買が活発なのに加え、増税を前にした高額品の駆け込み需要が増加していると各社は指摘する。