松屋の2016年2月期は、売上高が929億円(前期比113.8%)、営業利益が26億円(同123.5%)、経常利益が28億円(同127.1%)、純利益が11億円(同90.8%)だった。純利益は固定資産除却損や減損損失などの特別損失により減益となった。主力の銀座店が紳士フロアを中心にリニューアルした他、マロニエ通り館のオープン、インバウンドを追い風に2期連続の最高益を達成。帯刀保憲・専務は、「インバウンドは依然好調だ。訪日外国人に向けて開設したツーリストショップ&ラウンジも集客に寄与し、売り上げは昨年比2.6倍に伸長した。今後は日本人のお客さまからさらなる支持を得られるよう、接客サービスを強化したい。また、築地市場の移転や東京オリンピック開催に伴い、湾岸エリアは今後も人口が増加する。そういった人々に積極的にアプローチし、顧客獲得につなげたい」とコメント。銀座に相次いでオープンしたインバウンド向けの市中免税店については、「やはりその場で商品を持ち帰りたいというニーズが多いようで、それほどあおりは感じていない」と話した。16〜18年度の中期経営計画では、創業150周年に向け「銀座を極める150」を掲げ、「『松屋ファン』を増やし、お客さまとの絆をより強固なものにしていく」と宣言した。
17年2月期は売上高が950億円(前期比102.2%)、営業利益が27億円(同100.3%)、経常利益が27億円(93.4%)、純利益が18億円(同151.9%)の見通し。