東レは、2016年度を最終年度とする新しい中期経営計画で主力である繊維事業の営業利益目標を720億円(13年度見通しは550億円)に設定する。グループ企業で製糸、織布・編立、染色、縫製に至る一貫生産体制を拡充し、国内外の有力アパレルやSPA(製造小売り)との連携を強める。全社としては売上高2兆3000億円(同1兆8300億円)、営業利益1800億円(同1100億円)を目標に掲げる。実現に向けて3年間で4000億円規模の設備投資を行ない、そのうち約6割をアジア・新興国と米州に振り分け、長期的な成長戦略への布石を打つ。特に米国ではシェール革命による原燃料コストの低下をにらみ、現地生産設備を増強する。今月、サウスカロライナ州に約160万�uの土地を取得した。成長事業である炭素繊維の一貫生産などを行なう計画だ。