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連載 エディターズレター:MARKET VIEW 第34回

「クールビズ」は死語?

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東京都知事選挙で3選を果たした小池百合子氏は、ファッション業界とゆかりの深い政治家です。

衆議院議員時代の2012年に繊維・ファッション議員連盟を立ち上げ、初代会長に就任します。国内企業がグローバル市場で戦えるような産業構造の構築を目的とした国会議員の集まりで、現在の会長は野田聖子氏に引き継がれています。都知事就任後も日本アパレル・ファッション産業協会(アパ産)の新年会には、ほぼ毎回出席し、来賓としてあいさつしてきました。毎年春に丸の内、銀座、原宿など都内数カ所を会場に開催される「東京クリエイティブサロン」も小池氏が重要な役割を担って実現したイベントです。

小池氏とファッション業界の結びつきは、05年に始まったクールビズにさかのぼります。ビジネスマンの軽装化によって夏のオフィス冷房を控えめにし、省エネとCO2削減につなげようとする運動の音頭をとったのが環境大臣だった小池氏でした。

テレビの経済番組のキャスター出身で財界に顔が効く小池氏は、愛知万博(愛・地球博)でトヨタ自動車の奥田会長ら経営者がモデルとして登場するクールビズ・ファッションショーを企画します。当時の小泉純一郎首相ら各大臣にも国会での軽装を呼びかけました。小池氏の抜群のPR力と大手企業の賛同を得て、夏にネクタイを外し、上着を脱ぐクールビズは瞬く間に企業や官庁に広がりました。

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