三井不動産は13日、富山県に16日オープンする「三井アウトレットパーク北陸小矢部」を関係者に公開した。同施設は北陸(富山県、石川県、福井県)で初のアウトレットモールとして注目を集めており、地元マスコミやテナント企業の幹部が集結した。ファッションブランドを中心に173店舗で構成され、そのうち81店舗がプロパー店や路面店を含めて北陸初進出という地元にとっては新鮮な顔ぶれになった。年間来館者300万〜350万人、売上高170億円を計画する。
同施設のある富山県西部の小矢部市は、東西に伸びる北陸自動車道、南北を貫く能越自動車道・東海北陸自動車道が交わる交通の要所にあり、自動車で90分の商圏(半径約50キロメートル)に250万人前後が暮らしている。富山県、石川県、福井県の3県は金沢市を含めても大規模商業施設が手薄なエリアであり、「ユナイテッドアローズ」「エディフィス」「バナナリパブリック」「フルラ」「トゥミ」「アディダス」「ナイキ」「プーマ」「フランフラン」など81店がプロパーよりも先にアウトレットが北陸初出店になった。一般招待客として金沢市から来館した30代の主婦は「金沢にないブランドがたくさんあると聞いて、楽しみにしていた。(プロパーのSCよりも)アウトレットの方がお得感があってうれしい」と語った。アウトレットモールは屋外に導線を作る「アウトモール」が一般的だが、同施設は雪が多い地域特性を考慮してららぽーとなどと同じ屋内型の「インモール」にした。ランドマークである高さ50メートルの観覧車からは富山平野や立山連峰が一望できる。
今日行われた竣工披露パーティーで登壇した三井不動産の菰田正信・社長は「開業時に173店舗という数は、当社では三井アウトレットパーク入間(埼玉県)に次ぐ規模であり、オールターゲット・フルラインアップで挑んだ」と語った。来賓の石井隆一・富山県知事は「JRによると、新幹線開通後、北陸を訪れる人は3.3倍に増えているそうだ。この施設も北陸がますます発展するきっかけになってほしい」と挨拶した。
16日の全面開業のセレモニーには、モデルのトリンドル玲奈が特別ゲストとして登場し、テープカットを行う。