東京・浜松町の世界貿易センタービルディングの建て替えプロジェクトの概要が発表された。2027年から順次開業する「本館」「ターミナル」には、高級ホテルのラッフルズが日本初進出するほか、JR東日本の商業ビルのアトレが入る。JR、東京モノレール、東京メトロの結節点に位置する再開発で、オフィス、バスターミナル、観光施設、医療機関、住宅などの複合施設になる。
建て替えプロジェクトは、世界貿易センタービルディング、鹿島建設、東京モノレール、JR東日本が事業者となる。21年に閉館した世界貿易センタービルディング(1970年竣工)の跡地を中心に再開発を進める。21年に先行開業した「南館」(地上38階、高さ200m)に続き、本館(地上46階、高さ235m)、ターミナル(地上8階、高さ55m)などで構成する。駅と一体化した再開発によって、JR・東京モノレールの改札と3階が直結する。
28年開業予定の「ラッフルズ東京」は、本館の36〜46階に入る。全室60平方メートル以上のゆったりした130の客室のほか、レストラン、屋内プール、スパなどを完備する。ラッフルズの名物であるロングバーとライターズバーも営業する。羽田空港とのアクセスが良い浜松町で、国内外の観光客やビジネス客を呼び込む。
ラッフルズは1887年にシンガポールで創業。現在は仏アコーホテルズの最上級ブランドとして展開されており、パリ、ロンドン、ボストン、イスタンブール、ドバイ、ドーハ、モルディブなどにホテルがある。
アトレはターミナルの3〜5階、東京モノレール・浜松町駅2〜3階に27年度中にオープンする。延床面積は合計8400平方メートル前後の予定。リーシングの内容はまだ確定していないという。アトレがメインテナントとして入居するターミナルの屋上には芝生の広場が設けられる。