ペルノ・リカール・ジャパンが手掛けるスコッチウイスキー「シーバスリーガル(CHIVAS REGAL)」は1月20日、雑誌「ゲーテ(GOETHE)」の協力の下、「シーバスリーガル18年 ゴールドシグネチャー・アワード Presented by GOETHE」と、「シーバスブラザーズ・ヤングアントプレナー基金 Supported by GOETHE」の授賞式を行った。5回目となる「ゴールドシグネチャー・アワード」のコーポレートバリューデベロップメント部門は、「無印良品」を手掛ける松井忠三・良品計画代表取締役会長兼執行役員が、ビジネス イノベーション部門は、TSUTAYAや蔦屋書店、代官山や湘南のT-SITE、Tポイントカードなどを展開する増田宗昭カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)社長兼CEOが受賞した。人生を濃く、深く生きるための提案を行っている「ゲーテ」の舘野晴彦・発行人・編集長は、「人生を濃く深くする秘訣は、仕事にある。日本を代表する濃い人を選んだ」と説明。シーバスアンバサダーで、テレビ番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京系列)でも多くの経営者たちをインタビューしてきた作家の村上龍は、「今年が一番ふさわしい人が選ばれて喜んでいる。松井さんが『カンブリア宮殿』に出て来たときに、13巻・2000ページのマニュアル『ムジグラム』を紹介した。社長に就任したころ、大企業病に陥り、38億円の赤字を出した会社を建て直すのに必死だった。このマニュアルは縛ることでなく、仕事を助けるためのもので、スタッフの意見も反映されている。やらされている感がなくなるように作られている。画期的だと思い、感動した。増田さんは、TSUTAYAは今は有名すぎるほど有名だが、マスコミ嫌いで『カンブリア宮殿』に出るまで、あまり顔が知られていなかった。一度出てしまったので、取材が殺到したと聞いている。出版、書籍、DVD、音楽などすべての領域で革命を起こした。レンタルDVD業は雨後の竹の子のようにたくさん存在したが、文化を売り、文化を紹介し、日本の文化をリードするところまできたのはCCCだけだ。緻密な戦略と、卓越した実行力がないとなし得ないこと。革命的なことをやられた」と特別審査員として、受賞者たちを称賛した。
一方、3回目となる「ヤングアントプレナー基金」には川原圭博・東京大学大学院情報理工学系研究科准教授を選んだ。農地の水分管理や地滑りの予測に活用できる、低コストで環境負担が少ない土壌モニタリングセンサー「センスプラウト(SenSprout)」を開発し、実用化を目指している人物。ティム・ペック=ペルノ・リカール・ジャパン社長は「とてもユニークで素晴らしい価値のある研究と、事業に対する大志を聞いて、感銘を受けた。将来、継続的に食糧問題の解決に寄与し、しかも、小さな農家にまで活用できるこのプロジェクトの可能性とイノベーションに、『シーバスリーガル』の生みの親であり、スコットランドでブレンデッド・ウイスキー・ビジネスの礎を築いたジョンとジェームスのシーバス兄弟のパイオニアスピリットとの共通点を見出した。社会への大いなる貢献を祈りつつ、助成金1000万円を贈る」と話した。