アダストリアホールディングスの2014年3〜8月期連結業績は、本業の儲けを示す営業利益が前年同期比54.1%の20億3800万円だった。子会社のトリニティアーツが連結対象となったため、売上高は同138.1%の880億5100万円と大幅増収になった。しかし円安による原価上昇や一部ブランドの販売不振などで粗利益率が同1.2ポイント低下、またテレビCMなど積極的な販促策によって販管費率も同2.3ポイント膨らんで収益を圧迫した。結果、営業利益率は2.3%と3.6ポイント低下した。経常利益は同54.6%の21億7400万円、純利益は同5.2%の1億900万円だった。
ブランド別の売上高では、主力の「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」が同109.0%、「レプシィムローリーズファーム(LEPSIM LOWRYS FARM)」が同113.6%、「スタディオクリップ(STUDIO?CLIP)」が同140.6%と全体をけん引した。一方で「レイジブルー(RAGEBLUE)」「ジーナシス(JEANASIS)」「ヘザー(HEATHER)」「ハレ(HARE)」といった中堅ブランドが苦戦した。昨年、生産機能を持つN9&PGと経営統合したこともあり、中核子会社のポイントの自社生産比率は40%に上昇している(前年同期は29%)。
通期(15年2月期)の業績予想は売上高1859億円(前期比121.3%)、営業利益51億円(同88.5%)、純利益7億円(前期は47億3100万円の損失)。ポイントは商品企画体制のテコ入れとプロパー販売の強化によって、粗利益率の大幅な改善を見込む。