ファッション業界は移り変わりが激しく、ブームを迎えたブランドが反動に苦しむケースも少なくない。しかし今は、低迷や停滞期を経て人気が再燃したり、ブームが落ち着いた後の再加速に成功したりのケースが散見される。さまざまな人気再燃ブランドを取材した。(この記事は「WWDJAPAN」2024年8月5&12日合併号からの抜粋です)
コロナ禍を味方につけた販促
ニューヨーカーへの思いが日本でも響く
ニューヨーク生まれのバッグ「レスポートサック(LESPORTSAC)」は、「どんな服装にも合うシンプルなデザインの商品を充実させ、マーケティングで機能性をアピールした」結果、過去のピーク時に限りなく近く業績を回復させている。ジャパン社の神代香織マーケティングマネジャーは、「プリント柄が特徴の旅行用ショルダーバッグというイメージが強かったが、テコ入れを図ったことで利用シーンの多様化が進んだ。コロナ禍以降の回復が早かった」と話す。2022年8月期の決算では、売り上げがコロナ禍以前である19年8月期を上回った。23年度8月期は前期比約23%の成長で、10年以降で最高額を記録。24年8月期は同5%増で着地する見込みだ。その勢いを表すかのように、「アダム エ ロペ(ADAM ET ROPE)」「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」との別注や、美容家・神崎恵とのコラボなど、話題に事欠かない。
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