LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンの投資会社Lキャピタルアジアが、韓国の大手芸能事務所YGエンターテイメントに出資する。Lキャピタルは9月末にも6000万ドル(約60億6000万円)を出資し、新規発行株を取得する予定だ。
8月21日付の日本経済新聞によると、これに加えてヤン・ヒョンソクYGエンターテイメント創始者が持つ 普通株 2000万ドル(約20億2000万円)も 買い取り、約80億円分の株式を取得する計画という。出資が完了すれば、Lキャピタルはヒョンソク創始者に次ぐ2番目の株主になる。
YGエンターテイメントは1996年に設立した芸能事務所。BIGBANGやPSY(サイ)、2NE1などが所属する韓国の大手だ。2007年にはYGジャパンを設立。エイベックスと共同でYGEXという独自レーベルを 立ち上げるなど、K-POPブームが続く日本でのビジネス拡大も進めている。YGエン ターテイメントはファッション業界とも縁が深い。同事務所に所属するG-DRAGONは韓国のファッションアイコンとして有名で、6月のパリ・メンズ・コレクションでは「サンローラン(SAINT LAURENT)」のショーにも足を運んでいる。 また、2NE1のライブ衣装をジェレミー・スコットが制作したこともある。 LVMHはアジアの音楽業界で絶大な力を有するYGエンターテイメントへの出資を通じ、アジアでのさらなるビジネス拡大を 狙うとみられる。YGエンターテイメントに とっても、LVMHとの連携はアパレルやコスメ事業への進出を可能にする。