独ドクターズスキンケアブランド「アウグスティヌス バーダー(AUGUSTINUS BADER、以下AB)」が6月に日本上陸を果たし、それを機に映画監督ソフィア・コッポラ(Sofia Coppola)とコラボレーションした“ティントリップバーム”(全3色、各6500円)を発売した。7月に伊勢丹新宿店で開催したポップアップは想定を超える売り上げを確保するなど、好調なスタートをきっている。“ティントリップバーム”を手掛けたソフィア・コッポラに普段のスキンケアやコラボレーションアイテムの開発背景などを聞いた。
WWD:ソフィアさんの普段のスキンケアやメイクのルーティーンは?
ソフィア・コッポラ(以下、ソフィア):シンプルケアが基本です。スキンケアは数年前から「AB」の美容液“ABセラム”(30mL、5万6200円)とクリーム“ABアルティスーズクリーム”(50mL、4万4600円/レフィル50mL、4万2400円)を中心に使っています。私はメイクもシンプルに仕上げたいんです。 ティントリップバームとコンシーラーで終えることも多いですね。
WWD:「AB」と出合ったきっかけは?
ソフィア:化粧品をいろいろ試す機会があるのですが、「AB」はメイクアップアーティストに紹介してもらったのが最初ですね。パンデミック中に家で過ごす時間が増え、自分のために使う時間が増えた時に自宅でゆっくりと使い心地を確かめていました。肌への効果実感を得られ、パッケージも非常に美しく視覚的にも楽めました。
WWD:「AB」の使い心地の良さは何から生まれていると思うか。
ソフィア:世界的に認められた生物医学研究者かつ医師であり、幹細胞生物学と再生医療の分野で最も権威のある専門家であるアウグスティヌス・バーダー(Augustinus Bader)教授が、科学的見地に基づき、創傷治癒ジェルをスキンケアに応用した独自成分を配合しているところですね。肌の持っている可能性をより良い方向、より健康な方向に変えてくれるのが実感できること、テクスチャーや使い心地の良さも多くの日人を魅了している点ではないでしょうか。
愛用のリップバームをアレンジ
WWD:コラボした“アウグスティヌス バーダー×ソフィア・コッポラ ティントリップバーム”もそれらを踏襲したのか。
ソフィア:既存の“ABリップバーム”(6500円)はお気に入りアイテムで、友人にも勧めてた程なんです。愛用する中で色付きがあったらいいなと思うようになり、バーダー教授に相談したところ賛同してくれたんです。色選びを自由に任せてもらえ、私自身がお気に入りだったシアーなディープピンク、夏やビーチで楽しめるレッドコーラル、焦がしたようなアーシープラムの3色に決めました。この3色さえあればあらゆるシーンに対応できます。化粧品のクリエイティビティーにかかわれたのもうれしかったですね。
WWD:化粧品ブランドとの協業は初めてだったが満足度の高い商品を作れた。
ソフィア:しっかりメイクするのではなく、ナチュラルな見え方でほんのり色付くものが欲しかったんです。市場にあるリップバームやリップティントは、匂いやべたつきが強く感じるものが多かったですが、それを解消したものを目指しました。自然な見え方で保湿力も高く自信作が誕生しました。鏡を見なくても気軽に塗れる点も気に入っています。
WWD:開発する上で苦労した点は。
ソフィア:私の最新映画「プリシラ」の制作が落ち着いたタイミングだったので、モノ作りの過程が楽しめました。実際に大変なことはなく色出しやパッケージのサンプル選びなどもスムーズに進みました。映画とは異なり自分が制作するのではなく、自分が希望したものが出来上がりそれを試作できるのは楽しかったですね。普段関わりのない人たちとのコラボレーションは非常に刺激になり、良い経験でした。
WWD:今回の経験が今後の制作活動に活かされるかもしれない?
ソフィア:それは分かりませんね(笑)。ただ、クリエイティビティとイノベーションは2つで1つのような形だと思っています。
WWD:“アウグスティヌス バーダー×ソフィア・コッポラ ティントリップバーム”をどんな人に使用してもらいたい?
ソフィア:まずは、本当に自分が使いたかったんです。愛用することが多いのはシェード1のシアーなディープピンクですね。満足のいく仕上がりだったので友人も支持してくれています。それを周りに伝えてくれ連鎖のようなものが生まれヒットしています。肌の色や好み、気分によって使い分けられるユニバーサルな色展開なので、日本でも多くの人に使ってもらいたいですね。
WWD:今後「AB」に期待することは?
ソフィア:肌を底上げしてくれる機能性の高い商品開発のユニークさにいつもワクワクしています。新商品のペシャルケア“スキンインフュージョン”(日本未発売)にも期待していますね。