「マリークヮント(MARY QUANT)」は9月6日、スキンケアラインをリニューアルし、天然由来成分にこだわった揺らぎ肌向けの“ナチュラル トリート”と、エイジングケアに適した使い心地でハリと弾力に働きかける“エクストラ トリート”を発売する。いずれも化粧水と乳液、クリームをラインアップする。価格帯は4950円〜1万3200円。
リニューアルにあたり、幸せを感じたときや感動したとき、笑顔になったときなどに分泌される“幸せホルモン”の1種であるβ-エンドルフィンに着目。“幸せのシンボル”といわれる四つ葉のクローバーから抽出したシロツメクサエキスを6品全てに配合した。表皮のターンオーバーを促進し、肌に本来備わっている保湿成分NMFを増加させるほか、バリア機能を強化し、炎症を抑制する。
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「自然のごちそう」を意味する“ナチュラル トリート”は、季節や体調の変化によって揺らぎやすいデリケートな肌に潤いを与えて肌荒れを防ぎ、キメの整った滑らかな肌に導く。天然由来成分を98%配合。20代をメーンターゲットに、配合成分とテクスチャーにこだわった。一方で、「特別なごちそう」を意味する“エクストラ トリート”は、エイジングサインが気になり始める30代をメーンターゲットに、浸透感と肌実感にこだわった。水分保持力を向上させ、ハリと弾力のある肌に整える。朝は化粧水と乳液、夜は化粧水とクリームの使用を推奨する。
リニューアルの背景
このタイミングでリニューアルに踏み切った理由について岩田京子=マリークヮント コスメチックス 商品本部 コスメ部 部長は、「現行の“ナチュラル トリート”と“モイスチャー トリート”は2017年に発売し、順調に売り上げを伸ばしていた中、コロナ禍の影響を受けた。コロナ禍明けに向けて、どのように変えていくかを考えていたことと、来年ブランドが70周年を迎えるにあたり、1つのステップとして実行した」と説明する。昨年にはクレンジングと洗顔料をリニューアルしている。
「“ナチュラル トリート”と“モイスチャー トリート”については、それぞれ20代と30代、ターゲットにしている層に届いていた印象だ。一方で店舗には、ファッションアイテムや化粧品を求めて10代後半〜20代の若い層が多く訪れているので、リニューアルを通して、より若い層にもスキンケアの認知を広げていきたい」と続ける。
2025年はブランド誕生70周年
コロナ禍以降の商況について、「20年は全社の売上高が前年比20%減だった。21年には前年実績を上回るようになり同3%増、22年が同12%増、23年が同18%増と右肩上がりの成長をみせている。22年から23年にかけてBunkamura ザ・ミュージアムで開催した『マリー・クワント展』で認知度が上がったことが要因の1つと分析している」と話す。
現在ビューティでの売上高構成比はスキンケアが60%、カラーコスメが40%だという。「現状の構成比を維持しつつ、今後は売上高を成長させていくことを目指す。ブランドを象徴するデイジーマークを効果的に用いた商品開発を強化するほか、店頭でのカウンセリング販売を通して顧客とのタッチポイントを増やしたい。また、ファッションとビューティを展開している強みを生かし、トータルビューティの提案を強めていきたい」と展望を語った。冬には、20年ぶりに香水(全2種)の発売を予定しており、来年は70周年を記念して、カラーコスメを中心とする新商品の展開に注力する。