ファッション
連載 エディターズレター:IN FASHION 第47回

“好き”が文化や産地技術をつなぐ

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展示会シーズンもいよいよ後半戦です。今シーズンもフレッシュな新人デザイナーたちが奮闘する一方で、日本でモノづくりを続ける難しさをますます実感しています。産地の人手不足はさらに深刻化し、中小規模のデザイナーズブランドが飛び込みで依頼できるような工場はさらに少なくなっています。そんな状況でも、デザイナーたちは全国津々浦々の産地に直筆の手紙で思いを伝え、足を運び、頭を下げ、共感してくれる作り手を探しながら、コレクションを完成させています。

日本の若手デザイナーに、産地の技術継承に貢献したいという思いのブランドが増えているのは、このような状況も関係しているはずです。「カナコ サカイ(KANAKO SAKAI)」「テルマ(TELMA)」は、日本の職人技術を大切にしながらも、あえて前面に押し出さず、ブランドの世界観になじませて産地のクラフツマンシップを伝えています。2シーズン目の「ユース オブ ザ ウォーター(YOUTH OF THE WATER)」は職人の自主性を取り入れたモノづくりに、元「ダイエットブッチャー(DIET BUTCHER)」デザイナーの深民尚さんによる「ミシェル(71MICHAEL)」は町の作り手との距離感が近い服作りに挑んでいます。

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