ファッション

Koki,が語る初の海外映画「タッチ」とファッション そして「俳優として父のようになりたい」

俳優でモデルのKoki,が出演する映画「タッチ(Touch)」(原題は「Snerting」)が本国のアイスランドに続き、アメリカをはじめとした諸外国での公開が広まっている。同作品はKoki,にとって2作目の映画であり、初めての英語による海外映画となる。日本では来年1月の公開を控える中、Koki,が米「WWD」のインタビューに応じ、「タッチ」のストーリーや役柄について、また多くのラグジュアリーブランドに起用されるファッションのこと、今後のこと、そして父である俳優の木村拓哉について語った。

2つの時代とロマンスが交差する映画「タッチ」

バルタサール・コルマウクル(Baltasar Kormakur)監督による映画「タッチ」は、アイスランド人作家のオラフ・オラフソン(Olaf Olafsson)による小説を原作に描いたラブロマンス。1970年に出会い、突如姿を消した初恋の日本人女性を、年月が経った2020年に探す一人の男性、クリストファー(Kristofer)の心の旅を描いている。Koki,は、その女性の“ミコ”を演じた。作品は、2020年の現在と50年前の過去が交差するストーリー。若き2人が恋に落ち、徐々に愛を深めていくロマンスは話題を集めている。

Koki,は、「最初にこの小説を読んだとき、完全に心を奪われ、読むのを止められませんでした。そして、現実的だなと。誰かと過ごした一瞬が人生を変え、自分にとって大きな意味を持つということ。時間は自分の外見を変えてしまうが、人の感情や記憶を変えることはないということ。ストーリー展開は、とても感動的です。バルタサール(監督)が2つの時代を行き来させる構成はとても素晴らしく、私も撮影中の全ての思い出がフラッシュバックするような気持ちになりました」と振り返る。

また衣装も見どころの一つに挙げた。「1970年のシーンでは、『スカートが短すぎるんじゃない?』と同僚に声をかけられるシーンがあるんですが、ミコは『あ、ここはもう日本じゃないんだ』と気付くんです。ミコが新しい環境で成長しようとする心境が衣装からもわかります。また、彼女の衣装でクリストファーとの関係性も見てとれます。どのようにリンクし変化していくのか、ストーリーが展開するにつれて明らかになっていきます」。

モデルとして、ラグジュアリーブランドから多くのラブコール

ファッションでいえば、Koki,はすでに大きな影響力を発揮している。15歳だった2018年、日本初そして歴代最年少として「ブルガリ(BVLGARI)」のアンバサダーに就任し、一躍世界のファッションシーンにその名を広めた。その後も「シャネル(CHANEL)」のビューティアンバサダーに起用された他、20年に「コーチ(COACH)」の日本アンバサダー、21年に日本人モデルとして初めて「エスティ ローダー(ESTEE LAUDER)」のグローバルスポークスモデル、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のフレンド・オブ・ザ・ハウスに続けて抜擢された。また「ヴァレンティノ(VALENTINO)」21年春夏では、 ピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)=クリエイティブ・ディレクターのビジョンを体現する国際的な人物を各国から選出され、キャンペーンビジュアルに登場。ラグジュアリーブランドの顔となるモデルとして、ステップアップを続けている。

「あらゆるブランドとお仕事をさせていただいて、ファッションがいかに人々のインスピレーションとなり、人々に感動や自信を与えているかなど、カルチャーやファッションの多彩な側面について多く学ぶことができています。ファッションは本当に広大で強い影響力があります。私をすごく夢中にさせてくれるものです」。

「父のようになりたい。私に大きな影響を与えてくれた」

2022年に公開された「牛首村」で女優デビューを果たしたKoki,。俳優で歌手の木村拓哉と歌手の工藤静香の次女としても有名であるが、幼い頃から彼女は両親の活躍を通じてこの業界に触れてきた。「幼い頃から父の演技やパフォーマンスを見ていて、演技にすごく興味が持ったんです。いつしか『ああ、私も父のようになりたい』と思うようになり、観客にこんなふうに思ってもらいたい、こういう感情やメッセージを感じてもらいたいと俳優としての想いを持つようになったんですよね。父のパフォーマンスや演技は、私に大きな影響を与えてくれました」。

今年初めにはスコットランドのエジンバラで、侍映画をオマージュしたサバイバー・スリラー映画「トルネード(Tornado)」の撮影を行った。また未発表だが、近々自身初のシリーズ作品の撮影が始まる予定だという。「さまざまな役、さまざまなジャンル、さまざまな国で挑戦し続けたい」と今後について話す。まずは「タッチ」の日本公開が待ち遠しいところだ。Koki,は「私の心に秘めた宝物のようなこの特別な作品を、国内外の多くの方々にシェアすることができて本当にうれしく思います。鑑賞いただいた皆さんからの感想がとても楽しみです」と語った。

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