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江崎グリコが野菜たっぷりの冷凍宅食「グリーンスプーン」を買収 “アーモンド効果”と“SUNAO”との第1弾コラボ商品を発売

江崎グリコはこのほど、冷凍ヘルシーミールの定期宅配サービス「グリーンスプーン(GREEN SPOON)」を手掛けるグリーンスプーンの全株式を取得し、完全子会社化した。注力領域の一つと位置付ける健康・食品事業の強化によるもので、その第1弾として共同開発した3種のスープを9月17日、3種のパスタを12月13日に「グリーンスプーン」の公式ECで発売する。スープには、江崎グリコが販売する“アーモンド効果”に使用するアーモンドペーストを、パスタには“SUNAO”の糖質を控えた冷凍生パスタ麺を使用した。

「グリーンスプーン」は、「素材がそのまま届く、たっぷり野菜のヘルシーおうちごはん」というコンセプトの下、2020年3月にサービスを開始した定期宅配冷凍ヘルシーミールのブランド。同ブランドを販売するグリーンスプーンは、21年7月より江崎グリコから出資と融資を受けており、今年6月にグリコグループの傘下となった。双方のブランド力や強みを生かした商品開発を通して、健康・食品事業を強化する狙いだ。

グリーンスプーンがグリコグループ傘下になった経緯

江崎グリコは、創立100周年を迎えた22年にパーパスを「すこやかな毎日、ゆたかな毎日」と定め、健康事業の強化を図っている。「自分を好きでいつづけられる人生を。」をビジョンに掲げるグリーンスプーンは、江崎グリコのパーパスに賛同し、グループ傘下となった。グリコはデジタルマーケティング領域やスピーディーな商品開発を得意とするグリーンスプーンの知見を生かし、嗜好食品企業から日常必需品企業への変革を推進する。一方のグリーンスプーンは、グリコの100年を超えるナレッジと販路のアセットを生かし、「グリーンスプーン」の商品をより良いものにし、広く消費者に届けることを目指すなど、シナジー効果を図っていく。

わずか4年で累計会員数17万人を突破

「グリーンスプーン」は、「たのしい食のセルフケア文化を創る」ことをミッションとして、忙しい日々の中でも食事を通して自分を大切にしたいと思う人たちへ、野菜を摂る難しさを解消するためのサービスを提供する。スムージーから販売を開始し、スープ、サラダ、メーンディッシュ、ライス&パスタとカテゴリーを拡大。サービス提供開始から4年で、累計会員数は17万人に成長した。成長の要因について田邊友則=グリーンスプーン社長は、「常に人と違うことをやってきた。食品企業にはないようなパッケージデザインで、ほかにはない体験を届ける。全てはそのような意思決定を続けた結果」と話す。

「『グリーンスプーン』の強みはたっぷりの野菜が摂れることと、“健康なブランド”という消費者の認知」と続ける。ボリュームゾーンは30〜40代の一人暮らし世帯だが、最近は家族での利用も増えているという。「約70種の商品を用意しているので、誰しも好きな味が見つかるはず。『野菜を摂りたくない』という人は基本的にいないと考えると、全員がターゲットといえる。一人でも多くの人に食べてもらえるような施策を実施し、ブランドとして存続していきたい」と語った。グループ参画から3年後の売り上げ規模は約4倍と予想しており、実店舗のオープンや海外展開も視野に入れている。

“アーモンド効果”と“SUNAO”とのコラボ商品

第1弾の取り組みとして、素材や健康バランスを考えたスープ(全3種、各812円)とパスタ(全3種、各950円)を共同開発した。9月に発売するスープには、江崎グリコがアーモンドミルクの国内市場売り上げ1位(14年4月〜23年12月累計販売金額、インテージ SRI調べ)を誇る“アーモンド効果”に使用するアーモンドペーストを使った。“栗とごぼうの味噌仕立てアーモンドミルクスープ”と“さつまいもと国産チキンのアーモンドミルクシチュー”、“かぼちゃとオニオンのアーモンドミルクポタージュ”をそろえ、秋の野菜とアーモンドの香ばしさやコクが楽しめる。12月に発売するパスタには、“適正糖質”をサポートする“SUNAO”の冷凍生パスタ麺を使用した。“チーズとろける完熟トマトの贅沢ナポリタン”と“イタヤ貝とスナップえんどうの濃厚レモンクリームパスタ”、“芳醇マッシュルームとほうれん草のきのこソースパスタ”をそろえる。いずれも数種類の野菜を使用し、糖質量を37g以下に設計した。食塩相当量にもこだわりながら、濃厚な味わいを実現した。

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