百貨店主要4社の2024年8月度業績は、おしなべて1割前後の増収だった。ラグジュアリーブランドなどの高額品、婦人服など衣料品が好調に推移した。月末に台風10号が西日本を縦断して当該エリアの店舗が1〜2日程度の休業に見舞われ、マイナス要因となった。
各社の業績は、三越伊勢丹が前年同月比16.7%増、高島屋が同7.3%増、大丸松坂屋百貨店が同6.8%増、阪急阪神百貨店が同11.1%増。
東日本の都心店は軒並み好調。三越伊勢丹の一番店である伊勢丹新宿本店は前年同月比28.4%増と引き続き大幅増収し、そのうち訪日客向け売り上げが同42.3%増とけん引した。高島屋も新宿店が同11.8%増、日本橋店が9.3%増と好調だった。
台風が襲来した西日本も、月全体の業績でみれば影響は限定的だ。都心店を中心に、来店客数は順調に推移した。阪急阪神百貨店の阪急本店は、8月として過去最高売り上げを更新。婦人ファッション全体で前年同月比約20%増、バッグが同約40%増と引っ張った。博多阪急は台風影響で29、30日を休んだ。大丸松坂屋百貨店は大丸心斎橋店が前年同月比6.3%増、京都店が同8.1%増だった。同社とは別会社になるが、台風影響で2日間休業した博多大丸は7.0%増、1日休業した高知大丸は同6.8%増だった。