ユナイテッドアローズは9月12日、2024年春夏シーズンに始動した若年層向け業態「アティセッション(ATTISESSION)」の初の店舗を、新宿ルミネ2の2階にオープンした。24-25年秋冬の全ラインアップのほか、古着やマガジン、バッグやアクセサリーなどの仕入れ商品も2割程度取り扱う。
「アティセッション」は同社最年少のディレクターでZ世代の四谷奈々可が企画し、ミレニアルおよびZ世代に向けて「可憐さと自立心を兼ね備えた女性像」を打ち出す。24年春夏シーズンにデビュー以降、公式ECと一部の「ビューティー&ユース(BEAUTY&YOUTH)」店舗のみで販売してきたが、売り上げは計画比の2ケタ増で進捗している。さらに四谷ディレクターのコミュニティー生かして作り上げるブランドビジュアルやルックなどがターゲット層に響いている。
店作りにおいても、同世代のクリエイターに声をかけブランドコンセプトである「可憐さと自立心」を表現してもらったという。温かみを感じる木材の什器や、変形のプラスチック什器、シルバーの波打つラックなどを混在させ、「入店した時に緊張感と高揚感を同時に感じられる空間を目指した」と四谷ディレクター。仕入れの中には、工藤花観デザイナーが手掛ける「カカン(KAKAN)」などデビューまもないブランドも意識的に取り入れ「常に何か新しい出合いがある店」にしていく。
デジタルネイティブ世代のスタッフを外部から採用 発信力に期待
販売スタッフはインスタグラムを通じて募集した。四谷ディレクターの「広い視野で枠にとらわれないスタッフと作り上げたい」という思いから、同社としては珍しくターゲット層の20代前半のスタッフを中心に外部からのスタッフを多く採用。四谷ディレクターは「自分のスタイルを持っているか否かを重視した。デジタルネイティブ世代のスタッフ一人一人の発信力で、さらにブランドのファンが増えたら嬉しい」と期待を込める。
四谷ディレクターは「街中で『アティセッション』を着てくれている人を見かけるようになって、やっと実感が湧いてきた」と話す。今後も全国で出店機会を探っていく方針だ。