メンズブランド「テットオム(TETE HOMME)」などを販売するテットオム(東京、加藤和孝・社長)は7月10日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。帝国データバンクによると、負債は少なくとも5億円以上見込まれるが、変動する可能性がある。同社は1976年に創業。「テットオム」のほか「ハルプ」「アドポーション」などのブランドを販売し、80年代のDCブランドブームの一角を担っていた。人気テレビドラマ「あぶない刑事」で舘ひろしがスーツを着用していたことでも知られる。2008年8月期には売上高約21億4600万円を計上していたが、13年8月期には約15億6000万円に縮小し、赤字経営が常態化していた。取引先に対する支払い繰り延べを繰り返してきたものの、資金繰りがひっ迫し、今回の措置に至った。スポンサー企業として紳士服専門店のはるやま商事が名乗りを挙げている。