「WWDJAPAN」9月16日号は、2025年春夏の「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」をはじめ、東京デザイナーたちの最新コレクションを特集します。9月2日から7日にわたって開催した「東京コレクション」では、フィジカル発表とデジタル発表を含めて、全33のブランドが参加しました。
今季の特徴は、東京デザイナーたちの間で、ブランド“らしさ”をさらに拡張しようとする動きでした。コロナ禍をきっかけに、自身に深く向き合う服づくりを行ってきたデザイナーは、各々のオリジナリティーを個々に磨き続け、今シーズンはその強みが発展してきたようです。これまで“強さ”が持ち味だった「サルバム(SULVAM)」や「フェティコ(FETICO)」は、文化服装学院の学生との協業や、“曖昧さ”やミステリアスなムードを取り入れたクリエイションによって、柔らかく温かな空気感をまとい始めています。今年で20周年を迎える「ヨシオ クボ(YOSHIO KUBO)」は、吉本新喜劇とのコラボショーを行い、技巧派な服づくりを軽やかに発信しました。
また、過去の経験や感情に向き合い、当時の情景を洋服に落とし込むような、ストーリーテリングに長けたブランドも多く現れました。2000年代の原宿の原風景に迫った「アンリアレイジ オム(ANREALAGE HOMME)」や、友人との出会いと離別を描いた「シンヤコヅカ(SHINYAKOZUKA)」はその好例です。特集を通して20ブランドの紹介を行いつつ、ショーのヘア&メイクや、東京コレクションを盛り上げようと奮闘するさまざまな人についてもリポートしています。
特集のほかには、本国版WWDが発表した海外ニュースまとめ「オーバーシーズ ニュース(OVERSEAS NEWS)」や、アパレル通販「シーイン(SHEIN)」のデザイン模倣と被害者の声を追ったミニ特集、成長を続けるダーマコスメ市場を考察した「ビューティインサイト」などをラインアップ。ファッション業界のパーティー&イベント事情を取り上げた「今週のeye」も必見です。盛りだくさんの内容でお届けします。
(COVER CREDIT)
BRAND:TELMA
PHOTO:KO TSUCHIYA
ART DIRECTION&DESIGN:RYO TOMIZUKA
COVER REELS DESIGN:CHIGE(GWISUB JUNG)