ファーストリテイリングは大和ハウスと共同で物流会社の合弁会社を設立する。まずは有明の約1万坪の敷地に、地上6階建て、延床面積3万4000坪の物流センターを建設。2016年の稼働を目指す。ファーストリテイリングの柳井正・会長兼社長は、「大和ハウスさんとは1990年(の第一号店)からお付き合いがあり、現在では550の店舗を手掛け、ファーストリテイリングの高収益の"素"を作っていただいている。今回の物流センターの設立の背景には、産業革命があるといっても過言ではない。製造現場と店舗の人が一緒に仕事をして、同期化して、いろんな技術を統合して、新しい商業を作ることになる」と意気込む。ファーストリテイリングは、商品開発・生産と店舗運営に加え、今後は物流までを自前で構築することになる。大和ハウスと共同で設立する新物流設備は、店舗や消費者へのECを横断した多機能物流拠点になる。
大和ハウスは今後の物流インフラ構築のための資金調達として私募REIT(不動産投資信託)を活用。2016年から活用をスタートし、資産規模は650億円、利益配当4%を目指す。有明の物流拠点は首都圏向けに活用し、「今後は日本全国に5〜10ヵ所作りたい。お客さまや店舗の近くに作り、配送は翌日、早ければ当日配送も可能になる」(岡崎健・ファーストリテイリンググループ上席執行役員CFO)という。