アダストリアはOMO型ストア「ドットエスティストア」の最大店舗(約1650平方メートル)を、埼玉・所沢に新規開業した商業施設、エミテラス所沢の2階にオープンした。「ドットエスティストア」としてはアウトレット業態も含めこれで22店舗目の出店。アダストリアの30以上のブランドの商品をそろえるほか、所沢店は広さを生かし、時間単位で利用できるラウンジスペースを初導入している。
ソフトドリンクやお菓子も食べ放題
約130平方メートルを占めるラウンジスペースは、大人は1人1時間1100円、ドットエスティ会員なら1時間500ポイント(500円相当)で利用できる。コーヒー、紅茶やソフトドリンク、ナッツ、ソフトクリーム、ミニパンケーキなどを自由に楽しめ、リモート会議に適したブースも設置。有料でアルコール飲料も販売する。「モノを売るだけでなく、コト消費として新しい価値を提供する」(新井和路アダストリア ドットエスティストア部長) のがラウンジスペース設置の狙い。
都心のベッドタウンであり、コロナ禍以降は足元商圏での消費も一定定着した所沢という街の環境を生かし、リモートワークやファミリー客の休憩スペース、イベント会場など、さまざまな利用の形を探っていくという。簡易ながらキッチンスペースも備えており、「将来的に多少拡大することも可能」だ。広島のゆめモール西条の「ドットエスティストア」(約1320平方メートル)もカフェスペースを設けているが、時間利用のラウンジスペースを設けるのは今回が初めて。
好調な「ラコレ」は最大級の品ぞろえ
物販では、ウィメンズ、メンズ、キッズのウエアや雑貨をラインアップ。近年好調な雑貨・アパレル業態「ラコレ(LAKOLE)」コーナーを、通路に面した位置で大きく展開している点もポイント。「ラコレ」スペースは雑貨だけでも約230平方メートルあり、「『ラコレ』店舗の中でも最大級の品ぞろえ」(広報担当者)。国産の食器、皿といった定番人気商品に加え、注力している食品類も充実している。
他の「ドットエスティストア」と同様、デジタルサイネージも多用して、自社ECモール「ドットエスティ」上の販売員によるスタイリング投稿コンテンツ“スタッフボード”とも連動。「ドットエスティストア」は「各店で平均月1回ほどイベントを行なっている」(新井部長)が、所沢店は「認知向上も目指し、2025年1月ごろまでは月2回ほどイベントを予定している」という。9月28日(土)には“スタッフボード”で人気となっている販売員ら“殿堂入りスタッフ”の来店・接客イベントを実施。10月6日(日)には、“体操のお兄さん”として活躍する福尾誠氏を招いてのトークショー&親子体操教室を予定している。
全ブランドの取り寄せ&試着も好調
「ドットエスティストア」は「個別ブランドでは出店しきれないエリアにブランド複合で出店することが期待されている」といい、24年は青森・五所川原のエルム、鳥取のイオンモール鳥取北、山口のおのだサンパークなど、所沢を除いても既に6店を出店済み。毎期10店前後の出店を進めており、今期も所沢以降も出店が続く。通常のクリック&コレクト(EC発注商品の店頭でのピックアップ)はアダストリアの他業態のショップでも実施しているが、「ドットエスティストア」ではアダストリアの全ブランドの商品を取り寄せて、購入前に試着可能とするサービス(購入するかどうかは自由)も実施しており、それも好評という。