官能的なしなやかさとメカニズムを融合したジュエリー
アムフィテアトロフは、「官能的なしなやかさをメカニズムと結びつけることで、肌触りが良いジュエリーに仕上げ、ジュエリーに触りたいという気持ちを起こさせる。その感覚自体が貴重なのだ」と話す。コレクションの中心は幅にバリエーションがあるリング。中でも、ダミエのグラフィカルな面を強調した4列のデザインリングはインパクトたっぷりだ。2列のデザインは、1月に発売されたメンズファインジュエリーの“レ ガストン ヴィトン”のように、日常で着用でき、重ね着けも楽しめるようになっている。
ブレスレットは特に、腕の動きに合わせてしなやかに動くテニスブレスレットのカジュアルなラグジュアリー感を出したかったという。メゾンを象徴するモチーフでジュエリーを刷新するアムフィテアトロフの技は、ベテランのジュエリーデザイナーならではだ。彼女は、視覚的なシグニチャーとしてダミエを作り出したメゾンの創業者の大胆さを新作ジュエリーに重ねている。「ダミエをモダンでユニセックスなデザインで仕上げ、大胆かつモダンであると同時に、『ルイ・ヴィトン』だと分かるものにしたかった」。
ピラミッドの三角形をデザインに反映
もう一つの特徴は、幾何学的なラインを中央に施し、サイドから見るとVの形を描いている点。彼女は、「三角形は矢のような形なので、意識的にデザインに使用している。三角形は、幾何学のシンボリックな形。『ルイ・ヴィトン』は旅への情熱を表すメゾンなので、ピラミッドの形を施すことでエネルギーがプラスされた力強いデザインになる」と話す。また、テニスブレスレットの繊細かつクラシックな要素と相反する必要があると感じたという。「普遍的なデザインを今日らしく、アップデートした」という。このコレクションは10月に発売予定だ。予定価格は、リングが67万6500〜194万7000円、ブレスレットが227万7000〜476万3000円、ペンダントが97万9000円、ピアスが168万3000円。