三井不動産が神戸市垂水区で建て替え工事を進めてきた「三井アウトレットパーク マリンピア神戸」の開業日が11月26日に決まった。1999年の開業以来の刷新となり、事業地は約9万9400平方メートルと建て替え前の1.3倍に拡大する。5棟に分かれていた既存施設は全面建て替えし、アウトレット棟と新設の「ラグーンコミニティーパーク」で構成する。店舗面積は約3万2000㎡、駐車場は2800台に拡充する。
ラグーンとビーチを整備
新しいコンセプトは「マリンピアリゾート」。明石海峡大橋や淡路島を目の前に望める好立地にあることから、景観を生かしたアクティビティやグルメを満喫できる時間消費型のリゾートアウトレットを目指す。
一番の特徴は、海とつながるマリンピア神戸ならではの親水公園空間「ラグーンコミュニティパーク」を設けたこと。海水を引き込んだ約1万平方メートルのラグーン(外海から隔てられた水域)と約3600平方メートルのビーチ、ヤシの木がリゾート感を演出する。5つのエリアの一つ、アクティビティレジャーゾーンは、アスレチックやドッグランが楽しめるガーデンエリアと、カヤックなどのウォーターアクティビティやビーチスポーツが楽しめるラグーンエリアで構成。ポーネルンドは大型の遊び場「キドキド」を運営、ペットパラダイスはドッグランを併設し、ペットのためのサービスを提供する。ラグーンではさまざまなスポーツ体験プログラムと教育コンテンツも用意。水辺環境における安全教育にも積極的に取り組む。
商業棟に隣接する全天候型イベント会場「大屋根広場」は約2000平方メートルの広さがあり、中央に大型デジタルサイネージを配置する。開放的な空間でスポーツや音楽、映画鑑賞などさまざまなエンターテインメントイベントを開催する。フォトスポット「BE KOBEゾーン」では、明石海峡大橋とヤシの木を背景に神戸のシンボルであるモニュメントを撮影できる。「神戸フードリゾートゾーン」には、神戸を代表する飲食店「トゥース・トゥース」の新たな旗艦店がオープン。ビーチを見渡す絶景のロケーションに約200席の都市型リゾートBBQパークが誕生する。
淡路島観光で立ち寄れるアウトレット
アウトレット棟には、建て替え前から継続出店する人気店に加え、関西アウトレット初出店となる20店舗を含め、全145店舗が集結する。ファッション 43店舗、服飾雑貨 29 店舗、生活雑貨18 店舗、スポーツ・アウトドア17 店舗、キッズ 4 店舗など。国内アウトレット初出店となる「カプコンストアアネックス/カプセルラボ」や関西アウトレット初出店となる「メルセデス・ベンツ」などが出店。屋内型モールで天候に左右されない買い物環境を提供する。
1階フードマルシェには、兵庫県初出店や商業施設初出店など注目店が多数出店。イートイン&テイクアウトエリア、食物販ゾーン、カフェ・ファストフードエリア、レストランエリアの4つのエリアに13店舗が並ぶ。2階フードコートには11店舗が出る。明石海峡大橋や淡路島、海を望みながら食事を楽しめるテラス席や小上がり席を含む850席を用意する。
三井不動産は関西エリアでの商業施設開発に力を入れている。2022年11月に三井ショッピングパークららぽーと堺、23年4月に同門真・三井アウトレットパーク大阪門真をオープンし、現在ららぽーと5施設とアウトレットパーク2施設を営業中。ららぽーと和泉は2024年10月に10周年を迎える。
商業施設本部リージョナル事業部の相澤宏輔氏は「新しくなったマリンピア神戸のアクティビティは他では体験できない内容なので、大阪の都市部や淡路島観光の方にも来てほしい」と話す。