「グッチ」「ボッテガ・ヴェネタ」「イヴ・サンローラン」「ブシュロン」「プーマ」などを傘下に収めるPPRが、ケリングに社名変更する。6月18日に行なわれる株主総会で正式に承認される予定だ。「ケリング」の「Ker-」はグループのビジネスの発祥地であるフランスのブルターニュ地方に由来しており、ブルターニュの言葉で“ホーム”を指す。また、語尾の「-ing」は、“先へ向かっている様子”を表すとともに、インターナショナルな響きを加えている。これに伴い、日本法人のグッチ グループ ジャパンは同日付でケリング ジャパンに社名変更する。
もともとピノー・プランタン・ルドゥートという社名で、百貨店のプランタンを始め、フナック、レッドキャッツなどの流通企業を多く傘下に抱えていたが、1999年、グッチ グループの株式を買収して以来、ラグジュアリー・コングロマリットとしての色を濃くしていた。2005年には社名をPPRに改め、翌年、プランタンを売却するなど、徐々に流通部門のビジネスの切り離しを行ない、ラグジュアリーとスポーツ&ライフスタイルに特化する方向性を打ち出していた。今後数ヵ月のうちに流通ビジネスの切り離しが完了することに伴い、社名変更をして、現在のグループの姿を反映した新しいコーポレートアイデンティティの導入に至った。