勢い見せるロンドンの気鋭ブランド8選　「エス・エス・デイリー」「フィーベン」など

2025年春夏ロンドン・ファッション・ウイークでは、若手ブランドの勢いが目立った。どの会場でもブランドの服を着用する来場者が多く、すでにファンダムが確立されている様子だった。英国ファッション協議会の若手育成への熱量も高く、良い相乗効果が生まれているようだ。ここでは、注目したい気鋭ブランドを紹介する。（この記事は「WWDJAPAN」2024年9月30日号からの抜粋です）

「エス・エス・デイリー（S.S.DALEY）」

完成度の高い初の
ウィメンズコレクション

「LVMHプライズ」受賞ブランドの「エス・エス・デイリー」は、初にして完成度の高いウィメンズコレクションを披露した。英国人画家でクィアであることを公言していたグルック（Gluck）を通して、ウィメンズウエアを解釈。オーガンジーのスリップドレスの上には、ビーズで花を描いたスカートを重ね、グルックの作品から着想を得た羽根のネクタイをスタイリング。グルックのワードローブだったテーラードスタイルは、ハイカラーのシャツとウールのデイコートで作り上げた。

NEWGEN

「チェット ロー（CHET LO）」

トゲトゲニットをウエアラブルに

今季は自身の母親にオマージュを捧げた。母親がキャリアを積んだコンピューターサイエンスの世界をイメージし、バグのようなグリッチ柄を、トゲのような立体的な編み地のアイコン“スパイキーニット”で表現しながらウエアラブルに落とし込んだ。彼女の繊細な性格を、落ち着いたカラーパレットと柔らかな生地使いで表現した。