アリババ(ALIBABA)が、UCウェブ(UCWEB)を買収する。UCウェブは世界に5億人のユーザーをもち、中国で最もポピュラーな携帯ブラウザ「UCブラウザ」を運営する企業。アリババはUCウェブの株式取得を2009年から続け、現在66%を保有する。今後、残りの株式も取得し、UCウェブを傘下に収める計画だ。
「買収により、アリババの強みであるeコマースやクラウドと、UCウェブがもつ携帯端末の技術が、相乗効果を生むはずだ」と同社。アリババ傘下で新たに設立するUCモバイル・ビジネス・グループで、携帯検索、位置情報サービス、ゲーム、アプリストアなどのサービスを提供する予定だ。
アリババは、年末のアメリカでの株式公開(IPO)に向けて、本格的に国外への進出を図っている。先週、中国のサッカーチームの株式を50%取得。アメリカの消費者に向けたサッカーチームのeコマースサイトをローンチするという。UCウェブはインドなど10ヵ国の重要なマーケットをもっており、今回の買収もアリババのIPOに向けた布石とみられる。