「WWDJAPAN」は2024年度、月に1回の頻度でセミナーを実施している。9月に実施したテーマは「販売員DX」。デジタル化が急速に進んだ現在、現場に立つ販売員とSNSなどのプラットフォームを結びつけた、新たな戦略で業績を伸ばす企業が注目を集めている。その代表的な企業であるアダストリアとパルから、施策のかじを取るデジタル担当役員と、10万人以上のフォロワーを抱える販売員らが登壇した。具体的な施策から、SNSに特化した販売員の育成方法までに迫り、デジタル時代における、新たな成功法則のヒントを探った。
視聴期限:2025年10月7日(火)23:59 まで
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アダストリアの
「販売員を孤独にさせない」デジタル戦略
アダストリアからは田中順一・執行役員兼マーケティング本部長と、SNS総フォロワー数36万人のバヤコさんが登壇した。同社のデジタル戦略の鍵を握るのは、公式オンラインストア「ドットエスティ(.st)」と、その内部にある販売員のスタイリング投稿コンテンツ“スタッフボード”だ。現在、投稿に参加するスタッフは4000人を超え、同コンテンツを経由しての売り上げは、EC売り上げ全体の約30%を占める。
田中執行役員は、コンテンツの仕組みや、システムを自社開発しているからこそのスピーディーな改善プロセスに触れ、“分析”“報酬”“教育”の3つが、販売員DX成功のための“三種の神器”であると説明。次世代の販売員をバックアップする態勢作りが重要であると解説した。
「SNSでの活動は孤独な作業が多い」と話すバヤコさんは、DXの成果を最大化する鍵は「販売員を“孤独にさせない”こと」だと続ける。細かな作業の分担や、投稿へのリアクションなどで当事者以外が積極的に関わりを持つことの必要性を訴えた。ほかにも、会社の仕組み・ルールと個人に任せることのバランスとして“ハーフ&ハーフ”と呼ぶ戦略や、“バヤコ”の誕生秘話、報酬の考え方など、盛りだくさんの45分間となった。
「スリコ」のパル
“正直”な情報発信が生む、共感と信頼の快進撃
パルからは、デジタル施策のキーマンである堀田覚・取締役専務執行役員をモデレーターに迎えた。同社の強みは、インスタグラムを中心に活動する「スタッフインフルエンサー」だ。SNSの総フォロワー数は1800万人に達するという。セミナーには絶好調の「スリーコインズ(3COINS)」で「スタッフインフルエンサー」として活動するjunkoさんと、「スタッフインフルエンサー」であると同時に全国の「スタッフインフルエンサー」のスーパーバイザーでもあるサトウさんが登壇した。同社の強みは、インスタグラムを中心に活動する「スタッフインフルエンサー」。そのSNSの総フォロワー数は1800万人に達するという。堀田取締役は「情報発信を販売員の自発性に任せることで、“ブランド”という大きな主語を“個人”にまで切り分けた発信ができる。結果、企業の枠を超えた個性や、共感を求める消費者からの信頼感が育つ」と語る。そしてデジタル施策が好調を続ける理由の一つに、社員の自主性を重んじる社内風土を挙げた。
そのような土壌があるからこそ、あくまで“正直”なSNS活動に専念できるとjunkoさんとサトウさんはコメント。動画コンテンツを駆使した活動の具体例を交えながら、「自分が本当に欲しいと思う商品でなければ紹介しない」と話した。さらに、自由な風土を生かした販売員の機動力と、自社商品に対する揺るぎない自信がかみ合うことで実現している施策でもあると繰り返した。投稿画像や動画の精度を上げるためには、「コピーライティングの本」「テレビCMの構成」などを参考にしているという。
終盤には、デジタル時代における消費者の情報摂取方法の変化に対する考察や、それを踏まえたSNS施策のロジックなどを披露。また、インセンティブに関する踏み込んだ質問にも赤裸々に答えた。
セミナー恒例のミートアップも実施
セミナー終了後、恒例のミートアップを実施。ドリンクを楽しみながら、登壇者を含めた参加者全員の交流が深まる有意義な時間となった。
視聴期限:2025年10月7日(火)23:59 まで
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